無料ソフトで業務をこなそう(その2)

  前回、無料ソフトの概略と紹介理由等をお話しました。今回からはおすすめソフトの紹介です。

 さて、第1弾は最近話題の【OpenOffice】(オープンオフィスと読みます。)最近のOSSの代表格といってもいいでしょう。

 

オープンオフィスは、その名のとおりオフィスソフトです。オフィスと聞いて、たいていの人が連想するのは、マイクロソフトオフィスではないでしょうか。それでピンと来ない人でもエクセル、ワードが入っているソフトと言われれば、「あぁ、アレね!」とご理解いただけると思います。

 そのオフィスソフトですが、マイクロソフトのものは当然費用がかかり、一番基本のパーソナル(エクセル、ワード、アウトルック)で4万円です。ただ、メーカー製パソコンを購入するとあらかじめ入っている場合が多いですから、購入したことのある方は少ないかもしれません。しかし、これを会社で揃えるとなると大変な出費になってしまいます。

 そこで、このンオマイクロソフトオフィスとほぼ同等の機能を有するソフトが、オープンオフィスなのです。私も使うまでは信じられませんでしたが、一度使ってその機能にびっくりしてしまいました。たしかに、完全にマイクロソフトオフィスを超えているわけではなく、互換性も100%とはいえないのですが、普通
に簡単な書類作成や表計算を行う分には、何の問題もありません。

 実務作業においても、現場で作るような簡単な集計表や、罫線があまり使わ
れていない施工計画書などにはじゅうぶんでした。
 次に、ためしに国土交通省が提供しているエクセルの品質管理表を読み込んでみましたが、書式そのものは問題ないものの行間のずれで一枚に収まってないものがありました。しかし、ずれを直さずにそのまま内容を打ち込んだ後、エクセルで開くと元の一枚に収まっていました。印刷せずに電子データのみでやり取りする場合は問題ないですが、印刷する場合は多少修正が必要なようです。

 オープンオフィスはもともと1999年までドイツの StarDivision 社で作られていたものを、Sun Microsystemsが買収し、StarOfficeとして発売していたれっきとした商品です。それを2000年 4月にオープンソフトウェアとしてソース(ソフトの中身)が公開され、無償で使えるようになりました。2002年 5月に日本語版が公開され、現在はバージョン2.0.1が最新です。(2006年1月現在)

ソフトとしては以下のものがあります。わかりやすいようにマイクロソフト社の対応する製品名も併記します。

       OpenOffice   MSOffice
ワープロ   ライター    ワード
表計算    カルク    エクセル
プレゼ    インプレス  パワーポイント
データベース ベース    アクセス

マイクロソフトにない特徴として、以下の2点があげられます。

1.PDF出力ができる
 これだけでも大変な魅力ですが、アドビ社のアクロバットを購入しなくても、PDF作成ができます。電子納品でPDF作成が必要となるケースが増加していますが、これが簡単にできるのです。

2.マルチプラットフォーム対応
 マイクロソフトオフィスは、Windows とMAC-OS上でしか(現在)動きま
せんが、オープンオフィスはリナックスなどの無料OS上でも動きます。そのため、ハード以外はすべて無料で職場環境を整えることもできないわけではありません。もちろん、専門知識もそれなりに必要ですから、すべての人にお勧めするわけではありませんが、そういうこともできるのです。

パソコンの中で、メールやインターネットと同じくらいよく使われるオフィスソフトが無料で入手できるのはすごいことだと思います。

上記のように、若干の手直しややり取りの際の注意事項さえきちんとルール化できれば、業務でも充分使えるものです。

私としては、インプレスをお勧めします。市販パソコンにはパワーポイントが入っていない場合が多いですが、インプレスを導入すれば、パワーポイントの代用になります。エクセルやワードはもっているがパワーポイントは持っていないというかたには、ぜひこのオープンオフィスを導入していただきたいと思います。