写真編集(その4)

 前回は画像形式変換のお話をしました。画像変換までできるととりあえず写真をそのまま使うことに対する準備はほぼできると思います。

 今回は、その次によくご相談を受ける文字追加・図形追加についてお話しします。

 文字追加は、写真への補足説明や写真内の名称(建物名、設備名)等を表現したい時に使います。多くの場合は、ペイントの文字機能を使うことで対応が可能になります。

 文字追加でのポイントは2つあります。ひとつは背景色です。明らかに目立たせたい場合は不透明で色を付け、文字枠をもうけるほうがわかりやすいです。この時の背景色はWindows7の場合、色2が選ばれますので、予め色2の色を使いたい色に変えておくことが重要です。写真に溶け込ますように使う場合は透明にして使います。古いOSの場合だとこのあたりのボタンがちょっとわかりにくいですが、Windows7だと文字入力を選ぶと透明・不透明の設定ボタンが出てきますのでそこをクリックするだけでOKです。

 もう一つのポイントが文字サイズとフォントです。写真では思った以上に文字は目立ちにくいしつぶれやすいので、できるだけ大きなサイズとゴシック体のような端まで細くならないようなフォントで書くようにしましょう。慣れるまでは何回もトライアルすることになると思いますので、元写真を必ず残した状態で作業を行うようにしましょう。

 次は図形追加です。よくあるのが矢印で対象物を示したり、〇や□で囲んで範囲を示す場合です。地形図のスキャナー図にボーリングの位置図を●で入れたり、斜面の写真に掘削ラインを線で示すなど報告書や施工前検討会資料などに使う場合に活躍します。

 この場合も文字入力と同様、線の太さや色に注意してください。特に斜めの線は、ジャギーといったギザギザ線になるのであまり細い線だと欠ける可能性があります。少し大胆かなと思うぐらいの太さや色で示すことをおすすめします。

 さて、ペイントでやる場合は、やり直しがききません。たとえばいくつかの文字や図形を入れた後に一部の図形をずらしたいといった場合は、元写真からやり直しになる場合がほとんどです。(背景に変化が起きなければ、ずらせるときもある)では、やり直せるようにするにはどうすればいいでしょうか。

 おすすめはエクセルで写真を取り込んだうえでオートシェイプを使って文字や図形を追加する方法です。これなら、エクセルの元データさえ確保しておけば、何回でもずらせますし、一部だけ修正も容易にできます。文字修正も簡単にできますし、ペイントではできない文字の回転もOKです。ワードアートなどを組み合わせればかなり特殊な文字形状も入力できます。

 「できたあと、どうやって、画像にするの?画面コピーなんかすると貼り付けた後切り抜かなくてはいけないので面倒だけど」とお思いの方に簡単に貼り付けれる方法があります。

 それは、画像と挿入した文字・図形をすべて選択した状態で、コピーを選択して、ペイントに貼り付ける方法です。これならば、余分な余白を切り取ることなく、貼り付けることができます。選択にはちょっとコツが入りますが、オブジェクトの選択ができる状態にして全部を囲むようにすると簡単にできます。エクセル2007以降であればホームタブの一番右端にメニューがありますのでそこで設定しましょう。簡単に貼り付けれるのでびっくりすると思います。

 ただし、注意点として、画像が元のサイズを無視して、エクセルで表示されている状態で貼りつくことです。最初に写真だけの状態でコピーペーストを行って、ペイントにどの程度のサイズで貼りつくかを確認し、写真サイズを調整したうえで作業を進めることを忘れないようにしましょう。

 もちろん、報告書などに使う場合は写真に文字や図形を取り込む
のではなく、最初からオートシェイプ等で作成していくほうが簡単です。画像に取り込んだ方がいい場合と上手に使い分けるようにしましょう。

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