建設業におけるクラウドサービス(その9)

今回も引き続き建設業におけるクラウドサービスについてお話しします。今回はサービス利用に対するリスクとのその対策についてお話しします。

初回にクラウドサービスのデメリットとしていくつかのリスクを紹介しました。

・ネットへの接続が切れるとサービスが利用できない
・セキュリティ面での心配がある
・サービスがなくなる可能性がある

当然、こららクラウドサービスのリスクに対して、何らかの対策を立てておく必要があります。

(1) ネットへの接続ができない

基本的には複数の接続環境を持っておくことが対策になります。通常の利用は常時接続の光回線で環境を構築しておきます。ただし、緊急時用に低価格の携帯回線による接続環境を用意します。こちらは、通常時は使わないのではなく、営業や現場等外部で利用するようにしておき、緊急時にはその回線を利用するということです。

物理的な断線のことを考えると全部携帯回線のような無線のほうが有利なように感じますが、速度の安定性や通信量にたいする安心感を考えると有線と無線の組合せを実施することをお勧めします。

建設業の場合は、現場用でいくつか用意する必要があるので緊急用という意識より、現場用を社内用にでも使える準備(モバイルルーターのクレードル)をしておけばいいと思います。

(2) セキュリティ面での心配がある

こちらはいろいろな面があります。事業者側のセキュリティ体制によってはこちらがいくら頑張っても情報漏えいしたり、攻撃を受けてサービスが利用できなくなることがあります。これに対する対策はデータのバックアックです。もちろん、自社側のセキュリティ対策としても有効なので、まずはここから始めましょう。

次に自社側のセキュリティ体制です。IDやパスワードを誰も見れるようなところに貼るなんてことは論外ですし、わかりやすいパスワード設定も×です。そもそも、自社のパソコンが共有だからといってパスワードなしで使える状態にしているなんてことをしていると誰もルールを守りません。個人個人のバックアップもそうですが、常日頃から啓もう活動を行うとともに気を付けるのが当たり前の環境を整えましょう。

また、ソフトウェア面でもクラウドだけでなく、フリーソフトも含め、会社で推奨していないアプリ、サービスは利用させないようにすることも大切です。

回線での不正アクセスによる対策も必要です。通信手順はSSLによるサービスを利用するとして、無線環境でのセキュリティコードは複雑で一部の管理者以外は見ることができないようにするなどの仕組みを準備しましょう。

(3) サービスがなくなる可能性がある

サービスが一時的に利用できない場合ではなく、根本的にサービスが終了するケースです。比較的利用者が多いサービスでも企業側の方針や統合、買収等でサービスがなくなることは少なくありません。

特にフリーミアム(基本は無料で追加が有料)といったサービスの場合、利用者の多くが無料のために採算が取れなかったということが往々にしてあります。決して、みんなが使っているから安心というわけではないことを常に意識しておきましょう。

バックアップはセキュリティ面でも行いますから、良しとして、代替サービスを探しておくことが対策となります。もちろん、機能的に劣る場合もありますからどのような機能が利用できなくなるのかは把握しておき、もしもの時に利用者にアナウンスできるようにしておきましょう。

また、業務での主要な役割を担っている場合は、紙ベースや口頭ベースといったアナログ的な解決策も検討しておくことが大切です。

掲示板的な機能はホワイトボード、メッセージツールなら連絡メモで代用はできます。速度や情報量が落ちるといってもないよりは絶対にいいです。転ばぬ先の杖を用意しておきましょう。

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