ITコーディネータの役割
ITコーディネータは、経営戦略策定から経営改革計画までを行っていた経営コンサルタントの部分と業務の把握からシステムの開発・運用までを行っていたITベンダーの部分をひとつの流れで捉え、経営戦略にあったITの活用を行えるように、下記の5つのフェーズ(段階)にしたがって、企業のIT化支援を行います。
ITコーディネータの役割は、各企業のニーズ(要望)やシーズ(種[能力])に応じて適切な支援を行うことです。どの段階から支援するかは企業の経営成熟度やIT成熟度に応じて行います。また、IT化支援にとどまらず、経営方針・業務プロセスについて適切なアドバイスを行うことにより、業務の効率化・収益性の向上に貢献できる組織作りを目指します。具体的なイメージとしては下記のようなものがあげられます。
(1)ITに関するちょっとした相談
経営革新が業務の一部分である場合や企業規模が小さい場合に、パソコンやインターネットの利用についてスポット的にアドバイスする。(例:2〜3日程度の訪問)
(2)ITに関する顧問
ある部門や特定分野だけに限られた経営革新に対して、情報活用度の診断と改善、パッケージソフト選定、情報システム導入の定期的チェック、インフラ整備方針についてアドバイスする(例:年間顧問契約)
(3)IT導入の専任アドバイザー
企業の全社的改革を行うために、業務改革推進のための情報化企画、複数の見積もり(いわゆる相見積もり)から最適なシステムの調達、情報システムプロジェクトのマネジメント支援を行う。(例:常勤して経営の企画や立案のサポート)
(4)IT導入マネージャ
顧客企業の取引先まで含むビジネスモデルの変革に関わる場合に、IT戦略企画、複数の専門家から構成されるプロジェクトの調整、情報システムプロジェクトのマネジメントを行う。(例:常勤して経営者から一定の権限委譲を受けてプロセス全体を管理)