TCO

読み方:ティーシーオー
正式名称:Total Cost of Ownership
直訳すると総所有コストのことです。一般的にはコンピュータシステムを導入する際に、導入だけでなく維持・管理などにシステムを所有するためにに必要な総費用のことをいいます。米国の調査会社ガートナーグループが提唱した概念です。TCOの構成としては、(1)資産コスト(ハードウエアとソフトウエアの購入費、開発費)(2)管理コスト(セキュリティ管理費、保守費)(3)サポートコスト(利用者の質問に答えるヘルプデスクの費用)(4)利用者コスト(利用者が同僚に操作を教えたりするための費用)(5)システムダウン損失(システムダウンによる内外の費用)の4つがあげられます。(1)や(2)はすぐに思いつきますが、(3)や(4)は意外と見落としがちなのです。最近の流行でオープンソフトウェアを利用した低価格のシステム導入がありますが、自社に管理能力がないと高い管理費や利用者コストを払う必要があることを忘れないようにしてください。また、(5)に関しては、ソフトバンク等の顧客データ流出や銀行統合でのシステムエラーによるATM故障による信頼損失も含まれます。この損失が大きいことはご存知だと思いますが、予測しにくいのもまた事実です。これらの所有コストをトータル的に考え、計画的なシステム導入を行うことが大切です。

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