周辺機器の選び方【プリンター】

 電子納品は本来、メールやフロッピーディスク、MO等による受け渡しでペーパーレスを実現するものです。
 しかし現実には、印刷物の量はむしろ増加しているように思います。CADで書かれた図面は現場にもっていくためには印刷するしかありません。デジタルカメラで撮った写真は、立会願いや検査記録に添付するのに印刷する必要があります。集計表やISO関連帳票も、追加修正するたび印刷して閲覧しやすくしているのが現
状です。

 以上の点から、電子納品になったからこそプリンターの存在がますます重要になってきます。今回は、用途に応じたプリンターのお話をしましょう。

1.一般的な打合せ簿、図面(モノクロ)
 A3版のモノクロレーザープリンターが主流です。最近は低価格 のものなら10万円未満で購入可能です。できれば1台は欲しいものですね。

2.イラスト、カラー図面、写真(カラー)
 インクジェットプリンターが主流です。特に写真は、ふちなしで写真屋さん顔負けの印刷が可能。コストは1枚30円ぐらいです。写真はデジタル出力が可能な写真屋さんに頼むのがよいのですが、急いでいる時や、都市部から離れた現場では大変重宝します。
  価格はA4タイプで2万円程度、A3タイプでも3万円ほどで購入できます。頻度は少ないがA3カラー図面もという方は、インクジェットでもOKです。頻度の多い方は、用途1.と兼用で、カラーレーザープリンターの購入を検討されてもよいでしょう。カラーレーザーは、15万円ほどで導入可能です。

3.大型図面(A2,A1)
 このサイズを出力するプリンターを現場におくことはまれですが、近くに印刷サービスがない場合には購入を検討することもあるでしょう。ほとんどカラーです。インクジェットタイプで20万円弱で導入できます。本社や支店に1台あれば重宝します。

4.その他(ラベル、CD)
 以外に忘れがちなのが、ラベルプリンターです。テプラ(キングジム社)のような専用機や、パソコンに直接つなぐものまでいろいろあります。インクジェットプリンターを購入済みの場合は、付属機能としてついていることもありますから、よく確認してください。
 電子納品でCD?Rを納品するときは、CD?R表面に直接印字する必要があるので、会社として最低1台はそういった印刷が出来るプリンターを用意します。

 おすすめの組み合わせは、モノクロレーザーとA4インクジェットですが、現場の予算や会社のIT化計画等を考慮して導入を行ってください。

 プリンター周辺機器としては、プリンターサーバーがあります。5千円程度で購入でき、設定も簡単です。パソコンにプリンターを直接つないで共有している現場がありますが、プリンターのためにパソコン電源を入れなくてはいけないので無駄です。ぜひいっしょに購入しましょう。プリンターの上位機種には内蔵しているものもあります。

 また最近は、スキャナーとプリンターが一体化した複合機が流行です。フラットスキャナーとプリンターとの組み合わせで簡易コピー機にもなるすぐれもの。ただし、思ったより大きいですから、設置場所を考慮してください。