今回から、電子納品に必要な周辺機器についてお話していきます。まずは、電子納品を行う際に必須となるCD、DVDについてです。
CD、DVDの違いはご存知ですか。見た目はほとんど同じでも、中身がかなり違います。まず、使うレーザー波長、ピッチが異なります。その結果、容量に7倍以上の差が出ます。
記憶容量 レーザー波長 トラックピッチ
CD 640MB 780nm 1.60um
DVD 4.7GB 650nm 0.74um
また、構造的にはCDは1.2mmの単板に対して、DVDは0.6mmの板の2枚重ねです。2枚にすると反りに強いだけでなく、2枚にそれぞれ情報記憶させることで最大8.5GBの容量になっています。
それぞれの種類を見てみましょう。大きく分けるとCD系で3種類、DVD系で7種類あります。
CD-ROM(Read Only Memory) 読み取り専用
CD-R(Recordable) 1回書き込み
CD-RW(ReWritable) 書き換え可能
DVD-ROM(Read Only Memory) 読み取り専用
DVD-R(Recordable) 1回書き込み
DVD-RW(ReWritable) 書き換え可能(千回)
DVD+R(Recordable) 1回書き込み
DVD+RW(ReWritable) 書き換え可能(千回)
DVD-RAM(Random Access Memory)書き換え可能(十万回)
さらにデータ用とビデオ用、12cmと8cmがあります。また、DVD-RAMはカートリッジの有無があって、組み合わせると実に20種類以上にもなるのです。(多すぎますね。) 今春にはDVD+RDL(Dual Layer)、DVD-RDLが登場し、8.5GBでの記録が可能になります。また、次世代DVDといわれているHD-DVD(High Definition DVD )やBD(Blu-ray Disc)もでてきます。こうなると素人にはお手上げ状態ですね。
この中で、電子納品で必要なのはどれでしょう。それはCD?Rです。容量的にはDVDに劣りますが、
・パソコンに標準的についているCD-ROMドライブで読める
・1回書き込みなので、不正な書き換えを防止できる
上記の点からです。書き込むにはCD-R対応のドライブが必要です。今後、DVD-ROMドライブの普及次第では、DVD?RもしくはDVD+Rの可能性もありますが、しばらくの間はCD-Rでしょう。
次に、パソコンのデータバックアップによいのはどれでしょうか。私としては、DVD-RAMをお勧めします。DVD-ROMとの互換性は他の種類のDVDより低いのですが、
・フロッピーやMOのように読み書きが大変楽である
・WindowsXPで標準サポートされている
・カートリッジタイプは表面に傷がつきにくい
という理由からです。DVD-RAMを薦める意見は少ないかもしれませんが、私はおすすめです。将来の互換性に不安があり、書き換えしないのであればDVD-Rをおすすめします。
最後に、そのための周辺機器について。 おすすめは、DVDハイパーマルチドライブです。次世代DVDを除くすべての読み書きが可能で、値段も2万円を切るので導入も行いやすいでしょう。ただし、これはあくまで協力業者さん・発注者さんからのどんな要望にも対応しやすいようにするためです。
電子納品はCD-R、バックアップはDVD-RAMまたはDVD-Rと統一しておきましょう。