ドローン(UAV、マルチコプター)

最近、建設業ではドローンに関する相談や話が増えてきました。今回はドローンの基本的なことについてお話しをします。

2016年9月に安倍首相が未来投資会議で「3年以内に橋やトンネル、ダムなど公共工事の現場で測量にドローンなどを投入し、施工検査にいたる建設プロセス全体を3次元データでつなぐ」といってから特に注目を浴びるようになりました。

特に国発注の3億円以上の公共工事にはドローン等の先端機器の活用を義務化しました。地方公共団体も追随することになりますので、いずれは公共工事の標準になる可能性があります。

ドローンとはもともと雄バチのことです。無線操縦機がクイーンビー(女王蜂)と呼ばれていたので、標的機(つまり攻撃の的)がドローンと呼ばれたといわれています。その後、自律飛行の無人偵察機をドローンと呼ぶようになっています。

UAVとは以前も紹介しましたが、Unmanned Aerial Vehicle の略で無人航空機を指します。マルチコプターはヘリコプターの一種で3つ以上のローター(回転体)を搭載した回転翼機のことです。なので、3つの名称は微妙に意味が異なります。

UAVには飛行船や飛行機などのも含まれますので、広義的にはUAVになりそうですが、自律航行式を含む遠隔操縦可能な比較的小型の無人航空機(特にマルチコプター)をドローンと指していることとマンガ等で名称が一般化しているのでドローンの名前でお話しをすすめます。

ドローンは本体をコントローラーで操縦するラジコンヘリとイメージはあまり変わりません。しかし、実際には多くの機能がついています。具体的には

・GPSによる位置情報把握
・赤外線・超音波センサーによる地面や障害物との距離を把握
(特にGPSが届きにくい室内用)
・上記による自律飛行
(よくあるのは飛ばし始めの場所に戻ってくる機能)
・態勢を安定させる姿勢制御
・一定以上操縦者から離れないようにするジオフェンス機能
・カメラによる録画機能(静止画・動画)
・カメラのぶれを押さえる機能
・特定の被写体を追尾する機能
・コントローラーに映像を送る送信・受信機能

といった機能です。つまり、普通ならとても難しいヘリコプターの操作を様々な装置によって安定した飛行ができるようになっており、写真や動画もぶれたり傾いたりしないような工夫がされています。

また、実際に飛んでいる状態をリアルタイムで見ることができたり、移動しながらの撮影でもペットのように自動追尾までできるような機能もついてます。初めて見た時は衝撃的でした。

もちろん、価格によって、機能の有無もあります。また、無線が届く距離や飛行時間、カメラの性能などもいろいろあるので、充分に調べたうえで購入するようにしてください。

ドローンでもう一つ大事な話として改正航空法(通称ドローン規制法)があります。飛ばす場所に制限があり、許可なく飛ばすと50万円以下の罰金があります。2015年に首相官邸にドローンが墜落する事件があり、その後もトラブルが増えたことから2015年12月より施行されることになりました。

具体的には空港の周辺や、地表面・水面から150m以上、人口集中区域は許可が必要です。高速道路や新幹線の周辺も飛ばさない。自動車等なら30m以上離れる。それ以外のところは原則不要ですが、日中で目視での飛行であることなど細かい条件があります。条件を満たせない場合は承認が必要になります。詳細は

◆国土交通省の無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール
http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html

を参照してください。このように魅力も制約もあるドローンですが、将来性は非常に高いです。次回は建設現場でのお話しをします。

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