ネット戦略(その3)

今回もネット戦略に関するお話をします。4Pの後半になります。

前回は4Pである

Product(製品・サービス)
Price(価格)
Place(流通)
Promotion(販促)

のうち、Placeについてお話ししました。今回は最後のPromotionについてお話しします。

(4) Promotion(販促)

最後は販促です。ネットの場合は公式サイトが一番有力ですが、SNSやブログといった方法もあります。また、新聞広告やチラシといった従来の販促と連動させる方法もあります。自社の工種によって、内容が大きく変わりますが、大切なのは自社の顧客がどのメディア(広告媒体)を利用しているか、どのように情報を入手しているかを意識しておく必要があるということです。

販促とは販売促進の略で、狭い意味では販売活動を支援していく施策で、広い意味では営業活動まで含まれます。また、その方法によって広告(有償での宣伝)、PR(プレスリリース、通常無償)、販売促進(展示会や見本配布)、人的販売(営業マンによる宣伝)、クチコミ(購入者による宣伝)といった形での販売促進もあります。なお、上記の5つを連携することをプロモーション・ミックスと呼びます。

このように販促のとらえ方はいろいろあるので自社での販促の定義がまず一番最初に行うことになります。これが意思統一できていないと目標や手順が食い違ってしまうからです。

販売促進でもう一つ大切なのはメディア(広告媒体)です。ペイメディアと呼ばれる有償の広告媒体(新聞、雑誌等のマスメディアや有償のネット広告)、オウンドメディアと呼ばれる自社の公式サイトやメールマガジンのような広告媒体、アーンドメディアと呼ばれる信頼・評判を得るためのブログ、SNSといった双方向メディアの3つに分かれます。SNS関連は別名ソーシャルメディアと呼ばれることもあります。

つまり、公式サイトも1つの広告媒体をして考え、ペイメディアであるチラシから「詳しくはこちら」とオウンドメディアである公式サイトに連動させるのもこの販促活動の一部です。このように複数のメディアを組み合わせることをメディアミックスと呼びます。

チラシやダイレクトメールといったリアルでの広告だけでなくネット広告も様々なものがあります。詳細はまた別の機会にお話ししますが、バナーと呼ばれる画像での宣伝、検索結果の上位に表示される宣伝、最近は動画広告のようなものも出てきており、販促活動は時代の趨勢を把握しておく必要があります。要は流行り廃れを把握しておかないともったいないお金の使い方になる可能性があるということです。

いろいろなことができるので、混乱しそうですが、戦略なので、大きな方向性・方針が出せればOKです。あまり慣れていない場合は一つの手法、一つのメディアで始めることをお勧めします。

例えば、予算がほとんどないので、公式サイトに公式ブログをつけて自社のいいところやサービス・商品の良さ、施工実績等をできるだけ丁寧に説明する。その際にターゲット顧客となるお客様をイメージして、できるだけ口調や文章の雰囲気をお客様の好ましいものにあわせるといった感じです。

口調・雰囲気に関しては友人、近所の方へ話すようなフレンドリーさを感じさせるのか、少し硬いビジネスライクな感じで誠実さを表現するのか、アドバイザー的な感じで丁寧だけど教える感じを表現するのかといったことです。4CでのCommunication(コミュニケーション)を意識してください。

少額でも予算があればネット広告も始めることができます。ただし、見てほしい顧客像がネット広告をあまり見ない人だと意味がないことを意識してください。

ざっとですが、ネット戦略を4つの視点から考えていきました。実は今回のネット戦略は正確にはネット販売戦略です。次回はもう一つのネット戦略についてお話しします。

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