Power Pivot(その4)

前回に引き続き、エクセルのPower Pivotについて紹介します。

前回はDAX関数についてお話しました。今回はPivotグラフについてお話します。本当はより高度な表現ができるPower Viewを紹介したいところだったのですが、実行に必要なSilverlightのサポートが終了しているため、Excel2021以降では削除されています。

Power QueryとPower PivotとPower View

本来は、Power Queryでデータ取込と加工、Power Pivotで集計と分析、Power Viewで図化による可視化といった感じだったのでちょっと残念です。

なので、現時点では、Pivotグラフを組みわせて近いものにするか、Power BIで作るかといった感じになります。たぶん、マイクロソフト的にはPower BIにしてねっということだと思います。

Pivotグラフ

Pivotグラフですが、通常のピボットテーブルのグラフと機能的には変わらないと思います。ただし、Power Pivot自身が複数のテーブルをリレーションさせた集計・分析ができるために、グラフも従来よりは、作りたいグラフを少ない作業回数でできるのではないかと思います。

また、Power Pivotの表だけでなく、グラフやスライサーを組み合わせるとダッシュボードと呼ばれる図表を集めたようなページができるようになります。

Power BIの場合はレポートの作成でダッシュボードを作成できるので、少し凝ったものを作りたい場合はPower BIのほうがいいですが、簡単なものであれば、十分エクセルでも作成できます。

特にスライサーによるピボットとグラフの変化はなかなかインパクトがあります。現場単位での比較や工種別といった複数の軸での選択もスライサーの組み合わせで表現できるので、最初に全体的なグラフを作成してから、スライサーによる個別比較もできるようにしておくといいでしょう。

とはいえ、この辺りは経験が必要になる部分もあります。まずは目的を絞って、ピボットテーブルとピボットグラフを作成後にスライサーでどのような変化が起きるかを体感してもらい、徐々に描いた内容にテーブルやグラフを変えていくといったステップをふむといいと思います。

◆ダッシュボードを作ろう1
https://www.youtube.com/watch?v=eSTGY69fe8Q

ユースフルのYouTubeチャンネルにある1動画です。Power Pivotによるグラフでダッシュボードを作る例があります。イメージをつかむにはわかりやすい動画だと思います。

◆ExcelのPowerPivotを使って年度別棒グラフ
https://www.youtube.com/watch?v=M2CXMPB84QI

こちらはITツール学習チャンネルの1動画です。PowerPivotでカレンダーテーブルとリレーションさせて、年度別の棒グラフを作る手順の解説です。通常のピボットグラフとの違いを実感できます。

◆雑・Excel入門試論ダッシュボード – ピボットグラフ
https://qiita.com/spumoni/items/ffb0d57a6272c2e5ad37

パワーピボットを含め、エクセルでのグラフ化について、動画のリンクでいくつかの事例を紹介しています。100万行を超えるデータでも処理できる事例は圧巻ですね。

◆Power Queryで結合したExcelに、更新しやすいグラフ
https://ce-note.com/powerquery-pivot

PowerQueryの更新性を利用したピボットグラフの使い方の事例を紹介しています。Power Pivotではなく、Power Queryからのグラフ作成ですが、ピボットテーブルの編集は参考になります。

◆ピボットテーブルとは何が違う?
https://info.winschool.jp/detail212/

グラフではないですが、ピボットテーブルとの違いをわかりやすく説明しているページがあったので、掲載しました。図がわかりやすいので、違いを理解しやすいと思います。

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