デジタルカメラの注意事項

 今回は、デジタルカメラに関する注意事項をお話します。

1.準備編

・電池の予備は忘れずに
 デジタルカメラは、撮影した写真を内蔵したモニターですぐに確認できるのが大きな特徴です。また、フィルムが不要で、枚数を気にせずとることができます。撮影経験の浅い監督には、必ず見直しと2枚撮り(※後で説明)をさせていますが、そのために電力の消費はが著しくなります。ズーム機能やフラッシュ等を使うと、更に消耗が早くうなります。撮影は楽になったとはいえ、現場は待ってはくれません。電池の予備を購入し、必ず携帯するよう心がけましょう。最近のデジタルカメラは、電池の持ちもよくなってきたのであまり心配ありませんが、予備を持っていれば何かと安心です。
 
・メディアの中をチェックする
 意外に忘れがちなのが、保存した写真を取り出して消すことです。特に従来のフィルムカメラに比べて撮影可能枚数が増えたため、ついつい撮りっ放しになることがあります。いざ撮影しようと思ったら、メディアがいっぱいで撮影がだめになる・・等は避けたいもの。必ず撮ったらその日のうちにパソコンに取り込み、メディアの中は消すように心がけましょう。そうすれば、いつも最大枚数とれるので安心です。

2.撮影編

・フラッシュの光量に気をつける
 最近はだいぶよくなりましたが、それでもデジタルカメラのフラッシュの光量は既存のフィルムカメラよりも弱いです。外部フラッシュを装着可能なデジタルカメラもありますが、そのように大掛かりなものを現場で持ち歩くのもいやですよね。暗いときの撮影は、本番前に何回か撮り、どの程度まで光が届くかを確認しておくことが大切です。特に全体写真のような広い範囲は、フラッシュ撮影に向きません。写真の撮影順位を変えるなどして、できるだけ遠景は明るいうちにとります。

・黒板の字は丁寧に大きく
 私のように字が汚い人は要注意、フィルム写真に比べてデジタルカメラは細かい字が不得意です。やむを得ず黒板の字を小さくしする場合は、黒板をできるだけ近くするか、念のために黒板だけのものもとるか、どちらかしておきましょう。
 
・水気・ほこりに注意
 通常、デジタルカメラは水に弱いものです。夏の暑い日に胸ポケットに入れたカメラが
 汗でおかしくなったという話も聞きます(現場用デジタルカメラは防水加工してあるものがほとんどなので、あまり神経質になる必要はないかもしれませんが)。ほこりも大敵で、特にボタン周りやレンズ、モニターは砂埃等で傷がつきやすいものです。予備電池やメディアも当然、水気・ほこりは厳禁です。

・2枚撮り
 念のために2枚撮りすることがあります。撮影ミスを防ぐために、同じ目的の写真を同じアングルで撮るものですが、デジタルカメラではあまり意味がありません。モニターでいつでも確認できるからです。にもかかわらず、やはり2枚撮りが推奨されるのは、同じ目的でも違うアングルで撮る場合です。遠景・近景の違いではなく、太陽や光源の位置を考慮して別方向からとると、よい写真ができるものです。現場のでバタバタしている中で構図を考えるのは、初心者には難しいのですが、必ず別アングルで撮影をさせ、どちらがいいかを後で指導するようにしています。そうやって、だんだん上手な構図で取れるようになっていきます。

・状況写真は同じアングルで撮る
 デジタルカメラに限りませんが、ひとつの工種の状況写真を撮る際は、できるだけ同じアングルから撮ります。現場の変化がよくわかり、施工手順書など資料に使うにも見栄えがよいのです。ポイントを挙げるとすれば、前の状況写真をあらかじめデジタルカメラに入れておくことです。そうすれば、現場では前のアングルをモニターですぐ確認できます。フィルムと違い、自由にデータを出し入れできるデジタルカメラならではのメリットでしょう。