写真編集

 デジタルカメラはもちろんのこと、携帯電話でも高解像度の写真がとれるようになって、写真は以前よりずっと身近になりました。性能もどんどん上がり、夜景もきれいにとれるようになったり、ズームで遠くの写真も簡単にとれるようになりました。工事写真でも一昔前なら、失敗しないようにとドキドキしながらフィルムカメラでとっていたのですが、今では携帯電話で簡単撮影してもそん色ないサイズや色合いを確保できるようになりました。

 さて、そんな状態なので、写真が以前の数倍いや数十倍あふれる世界になったのはいうまでもありません。失敗するぐらいなら何枚もとってしまえばいい。小さなところもちゃんと映るように高解像でとってしまおう。容量的にいうと数百倍に増えた感があります。

 しかし、写真撮影は簡単になったのですが、写真編集となるとなかなかハードルが高いようです。ブログやWebサイトでの写真掲載に時間がかかるので何とかしたいとか不要な部分を削除して一部分だけ使いたいとの要望があってもどうしていいかわからないといって仕方なくそのまま使っている人が結構いるようです。

 まずは、写真編集をする前にデジタル写真の基礎知識として画素数と解像度を説明します。

(1) 画素数

 最初に覚えてほしいものとして画素数があります。画素数とは、撮影した写真がどれだけ小さな四角形(画素)で構成されているかという数を表したものです。初心者の方にはデジタル写真は画面で見ても印刷しても細やかでとても小さな四角形で構成されているなんてことを考えてもいないです。そのため、比較的小さな画素数の写真を大きく拡大して、小さな四角で構成されていることを見てもらうようにしています。(結構衝撃らしく、えっー!といわれる方が多い)

 Windows7であれば、撮った写真をパソコンのフォルダに保存し、フォルダを開いた状態でどれか選んでクリックすると下に情報が表示されます。この中で大きさと書かれているものが画素数です。数字は縦と横の画素数を表しています。掛け算した値がその写真の総画素数です。数が多いほど細かく分割されて撮影されているという意味にもなりますし、容量も比例して大きくなっています。

 具体的に言うと縦3648×2736だと998万928、約1000万画素の写真ということです。(だいたい4MB?5MBぐらいの容量になります。)

 これに対して、画面の画素数は最近のノートパソコンであれば、1366×768、iPadであれば1024×768です。画素数でいうと79万画素です。1000万画素が画面で見るには大きすぎるサイズだということがイメージできるでしょうか。また、ブログやWebサイトで使われている一般的なサイズは320×240程度です。実に125分の1で済むのに元のサイズでアップロードしているので時間がかかるのです。
 最近は自動縮小などしてくれるブログサービスも増えてきたので、簡単にアップロードしがちですが、画素数を意識することで無駄な時間をかけて掲載しなくて済むようになることを覚えてください。

(2) 解像度

 初心者が画素数とよく勘違いされるものに解像度というのがあります。これは、画素を同じ長さあたりにいくつ入れているかという密度のことをさします。最近のプリンターだと1200dpi と書かれているものを見ると思いますが、これは1インチ(25.4mm)当たり1200個の画素数が入っているという意味です。mm単位で直すと、1ミリ当たり47.2個の点がはいっているという計算になります。当然解像度の数字が大きいほど滑らかに見えるのはいうまでもありません。ちなみにFAXの詳細モードと呼ばれるものが200dpiです。

 印刷する際にはこの解像度が重要なポイントになります。たとえば、写真のサービスL版(127×89mm)を 300dpiで印刷するなら、1ミリあたり11.8個の画素が必要になるので、1499×1050個の画素数が必要になります。しかし、前述したようにディスプレイでは画面いっぱいに表示されることになります。画面と印刷では必要な画素数が違うのです。これは解像度が違うことによります。画面での一般的な解像度が、マック系で72ppi、ウィンドウズ系で96ppiといわれています。こういう違いがあることを覚えておいてください。

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