ちょっと小粋なパワーポイント操作(その6)

 今回は、印刷関連を中心にお話します。オンラインでプレゼするのがパワーポイントの最大の魅力とはいえ、配布資料が必要な場合は少なくありません。ニーズに応じた印刷方法を覚えましょう。

 

まずは、印刷の種類です。ワードやエクセルと違い、見た目の違う4種類の印刷物が作成できます。違いをよく理解しておきましょう。
 [ファイル]-[印刷]メニューをクリックすると、左下に印刷対象のプルダウンがあります。ここで4種類を選ぶことが可能になります。

1.スライド
 初期設定。用紙1枚に1スライドを印刷します。見た目をチェックする時や、細かい字が多く小さく出来ない場合に使います。

2.配布資料
 その名のとおり、配布物用の設定。用紙1枚に複数スライドを表示できます。これを選択すると、横の配布資料の設定が選べるようになります。一番おすすめ は3枚設定で、これだけ、横にメモ書きができるように罫線付きで印刷されます。ただし、A4で3枚分のスライド内容を読めるようにするには、スライド内の 文字が、20ポイント以下にならないように注意しましょう。

3.ノート
 これは、発表者側の資料として、スライドとその下に書いたノートをセットにして印刷する設定です。パワーポイントの作成画面下にあるノートに、スライド に書いていないこと・発表文面をそのまま記入しておくと、伝えたい内容をもらさず発表できます。スライド製作者と発表者が違う場合にも、これを用意してお くと意思疎通がしやすいでしょう。

4.アウトライン
 原稿作成時、全体の流れを把握するのに印刷をします。上記3つとは違い、作成途中に使うのですが、スライド作成画面の左上にあるアウトラインのタブをクリックすると同じ画面が出てきますから、使用頻度は低いでしょう。

 次にページ設定です。
 ほとんどの方は、ページ設定を使うことはないと思いますが、パワーポイントをちらしやポスター作成ツールとして使う場合に有効です。注意したいのは、作 成途中で用紙サイズを変更すると、文字サイズ等が用紙サイズに合わせて拡大縮小してしまうことです。作成前に用紙サイズを決定しておくようにしましょ う。[ファイル]-[ページ設定]メニューをクリックすると設定画面が出てきますが、通常はサイズが「画面に合わせる」となっています。そこのプルダウン を選ぶと各種サイズに変更可能です。ユーザー設定を選ぶと、任意のサイズも入力可能です。

 最後に。
 印刷時にお勧めしたいのが、プレビューの利用です。他のメニューからも印刷時の設定はできますが、プレビュー画面で はその設定が反映された状態をすぐ確認でき、見ながら調整出来るのが良い点です。[ファイル]-[印刷プレビュー]メニューをクリックすると印刷イメージ が出ますが、上に変更に必要なメニューが用意されています。特に[オプション]メニューの中にある[用紙に合わせて拡大縮小]や[スライドに枠をつけて印 刷する]は、見た目の変化を確認できるので、こちらで設定するとよいでしょう。
 また、印刷時にたまに利用したい[ヘッダー]や[フッター]などの設定も、[オプション]メニューから選択できます。

 パワーポイントは、プレゼだけでなくポスターやちらしツール、教材作成にも利用できます。印刷設定を使いこなし、+αの利用をしましょう。