無線LAN(その2)

 前回は無線LANの種類とモードについて説明しました。無線LANの種類に関しては最近の製品はほぼ全種類に対応しているのでさほど心配はありません。また、モードについてもほとんどインフラストラクチャモードで考えておけば問題ないと思います。

 「とはいっても、量販店に行くと様々な商品があってどれを選んでいいのかわからない」とのお話も聞きます。そこで、今回は無線LAN機器についてどのようなものがあるかを紹介していきます。

1.無線LAN親機(無線LANルータ、アクセスポイント)

 無線LANの基地局となる機器です。この機械を中心にして複数のパソコンで無線間のやりとりをしたり、インターネットに接続したりします。無線LANを行うには最低この機器だけは購入する必要があります。
 インターネットにパソコンを接続する機能はルーター機能と呼ばれるものですが、一般的に親機と呼ばれているものはルータ機能を搭載しています。無線LANルーターと書かれているものもありますがこれは逆に親機としての機能ももっています。
 一方アクセスポイントと書かれているものはルーター機能を搭載していない場合があります。既にルーター内蔵モデム(光回線の場合はよくある)を持っている方にはこちらを購入すれば、機能を重複せずに少し安価に購入することができます。大胆に言うと

 アクセスポイント+ルータ機能 = 無線LANルータ

という図式になります。

 購入の際のポイントは、このルータ機能の有無と出力規模と無線LANの種類です。ルータ機能の選択は既に機器をもっているかいないかで決まります。出力規模は2階建木造家屋や鉄筋コンクリートのマンションなどで屋内全体を無線LANの接続できる環境にしたい場合はハイパワーとか高出力とか言われるものをえらび、ひとつの部屋であまり仕切られていない空間ならば普通の出力のものを選びましょう。無線LANの種類は全種類対応しているものを選べば間違いありませんが、予算の関係上限定したのであれば、必ず子機にあたるアダプタがどの種類の無線LANに対応しているかを確認してから購入してください。

2.無線LAN子機(アダプタ)

 各パソコンに取り付ける機器です。無線LANをしたいパソコンの数だけ必要ですが、最近のノートパソコンには内蔵されている場合も多いので、一度マニュアルやカタログで自分のパソコンに内蔵されているかどうかを確認しましょう。

 機能的にはほぼどれも同じですが、接続するパソコンによって形が違います。まず、大きく分けて、外付けになるUSB接続型と内蔵となるカード型に分かれます。デスクトップパソコンで無線LANを行いたい場合は、PCI接続型と呼ばれる内蔵型をつかう場合もありますがUSB型で外付けにしているケースが多いようです。また、デスクトップの場合は内蔵でも外付けでもパソコンの背面に接続するためにパソコン本体が壁となり無線を受信しづらくなります。そのため、外部アンテナを追加したり、USB延長ケーブルを買って、子機自体をできるだけ無線が受信しやすい場所に置くような工夫も考える必要があります。

 一方ノートパソコンは内蔵していない場合、カード型を使うケースが多いです。ただし、カード型はCardBusと呼ばれる32ビットスロットが基本です。古いノートパソコンで、これに対応していないものは内蔵できませんので注意してください。このような古いパソコンや最近のネットブックにはカード型はさせないのでUSB型で外付けで接続することになります。ただし、USBの場所によってはとなりの口と干渉するかもしれませんのでサイズをよく確認しましょう。まとめると

 ・デスクトップ
   PCI型(外部アンテナが必要かも)
   USB型(USB延長ケーブルが必要かも)
 ・ノートパソコン
   カード型(CardBusに対応しているかを要確認)
   USB型(接続箇所のサイズ要注意)

となります。結局、USB型はどれにでも使えるので迷ったらこれを選んでください。

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