前回に引き続き、会社でのスマホの利活用についてお話します。
前回は、キーボードとマウスでミニPCでしたが、今回もスマホ+周辺機器、もしくはローコード、ノーコードアプリでのスマホ利活用をお話します。
コード運用やバーコードの時にもお話ししましたが、スマホでのバーコード活用について、意外と問合せが多いので、もう少し詳しくお話します。
Bluetooth接続のバーコードリーダー
まずは、開発がなく、すぐに利用できる方法として、Bluetooth接続のバーコードリーダーによるスマホでのデータ入力です。この場合はスマホと別にバーコードリーダーが別途必要になる点では費用が増えますが、1回買えば、ずっと使えますし、パソコンやタブレットへの転用も容易です。
特にスマホ側のアプリを選ぶ必要がないため、GoogleスプレッドシートやGoogleフォーム、Microsoft365のライセンスがあるのなら、Excelにも入力可能です。もちろん、クラウド系のシステムを導入されている企業であれば、そのサービス内でのコード入力にバーコードリーダーを利用できます。
クラウド系システムでなくても、自社サイトがWordPressのような、CMSを利用しているのであれば、Webフォームを利用できるので、社内専用フォームを作成して、情報を入れることも可能です。
一度使うと、キーボード入力には戻れないと思います。選択式の項目やコード入力であれば、バーコードリーダーを使って、少し長い文章であれば、音声入力を利用するといった組み合わせであれば、キーボード入力を最小限にすることが可能です。
ノーコード・ローコードツールで内蔵型バーコードリーダー
もう一つの方法はノーコード・ローコードツールを使って、専用アプリを開発する方法です。まず、比較的取り組みやすいのが、マイクロソフト365を企業版に使っている際に利用できるPower Apps です。
このツールのメリットは標準でバーコードリーダーを組み込める部品が準備されており、アプリを開発するとすぐにアプリ内でバーコードリーダーを利用できるようになります。つまり、追加で外部のバーコードリーダーを使うことなく、スマホだけで読み取り可能だということです。
よく、皆さんが「QRコードだとカメラで読み取れるよね」というのはその機能がスマホのなかに内蔵されているからですが、データの利用先はWebサイトを開くとか、連絡先を登録するとか特定の動きしかできません。
先ほどのアプリは自由に配置できますので、社員番号や製品番号はもちろん、棚番や箱の番号といったコード化されたものであれば、何でもOKです。また、QRコードでもバーコードでもどちらも利用できるので、便利です。
ただし、利用するためにはアプリの開発が必要です。難易度は普通のアプリ開発より圧倒的に楽ですが、多少はプログラミングの知識があったほうがいいので、初心者には少し難しいです。
これ以外だと有料になりますが、kintoneが人気です。ただし、無料か有料のバーコードリーダープラグインを導入する必要があり、単体だけではバーコードは読み取れないので注意してください。
上記2つ以外にもノーコード・ローコードツールであれば、何らかの形でバーコードリーダーを内蔵できるアプリを開発できることがあるので、もし、既に自社で導入済であれば、一度開発会社に利用可能かどうか問い合わせてみることをお勧めします。
あと、MACで有名なデータベースソフトのFilemakerもスマホで閲覧用のアプリがあり、こちらでもバーコードリーダーが利用できます。こちらはデータベースを開発できる技術も必要ですし、料金もそれなりにかかりますが、少し本格的なシステムも構築できるのでそういったニーズがある場合はご検討ください。