ネット広告(その3)

前回に引き続き、ネットを利用した広告に関するお話をします。今回は動画広告の種類です。

前回は9つのネット広告の紹介を行いました。9つとも用途やターゲット顧客に応じて使われています。1つの広告を選ぶのではなく、複数の広告方法を組み合わせて相乗効果を狙うことも少なくありません。

その中で勢いを増しているのが動画広告です。少し話はずれますが「メラビアンの法則」というのをご存知ですか、これは別名「3Vの法則とも呼ばれています。3Vとは言語情報(Verbal)、聴覚情報(Vocal)、視覚情報(Visual)のことです。

話し手が聞き手に与える影響の割合が言語7%、聴覚38%、視覚55%ということです。これをネット広告に当てはめるとテキストだけなら7%、画像が加わると62%、動画で100%ということです。

情報量も写真は文字の7倍、動画は文字の5000倍ともいわれており情報を短時間に多く伝えることができるのが動画です。通信速度が早くなり、大容量を気兼ねなく受信できるようになった現在では短い時間で多くの情報を入手できる動画広告は増えてきています。

さて、その動画広告ですが、表示タイミングや位置によって分類されています。それぞれの概要を紹介します。

1.インストリーム方式

YouTube などの動画サイトの映像の前などに流されるものです。動画広告としては一番多い形態ではないでしょうか。

2.インバナー方式

従来のバナーのスペースに画像ではなく動画を配信します。インディスプレイ広告とも呼ばれます。広告をマウスオーバー(マウスカーソルを画像の上にのせる)すると拡大表示になる仕組みもあります。

3.インリード方式

スマホの普及にともなって導入されはじめたもので、ユーザーがWebページをスクロールして配信画面が表示された時に再生される仕組みになっています。上記のインバナーはページが表示されたらすぐに始まってしまうもののありますが、こちらは表示されるまで開始しないという点が少し違います。また、バナーと違いコンテンツの中にあるという点でコンテンツ連動型が多いのも特徴です。

4.インフィード方式

SNSなどのタイムライン上に記事と記事の間に差し込まれる配置して配信されるものです。ソーシャルメディア広告と同じように性別や興味関心などの属性を把握し、訴求したい層に配信することができます。インフィードはSNSなどの記事と記事の間に表示されるので、コンテンツとは連動しない場合もあります。

5.インタースティシャル方式

アプリやWebサイトの画面遷移時やロード時にポップアップ表示されるものです。ユーザは広告をクリックして、その詳細情報を見るか、広告の閉じるボタンをクリックして、アプリやサイト本体の情報を見るかを選択する必要があります。確実に視野に入りますが、見る側としては煩わしいとの評価もあり、Googleはこの広告の表示範囲が広くて、画面を覆い隠している場合は、モバイルフレンドリーではないとそのページの評価を下げることがあります。

なお、2~5をまとめて、アウトストリーム方式と表現することもあります。

いろいろな表示方法がありますが、結局は魅力のある動画でないと見てもらえないのは文章でも画像でも同じです。動画だからいいというわけではなく中身が大事ということは忘れないでください。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする