ネット広告(その2)

前回に引き続き、ネットを利用した広告に関するお話をします。今回はネット広告の種類です。

ネット広告といっても、その種類はいろいろあります。目的や対象顧客によってどの種類を使うかも変わってきますし、状況に応じて組み合わせることもあります。今回は種類別に広告を紹介します。

1.純広告(ディスプレイ広告、バナー広告)

一番最初に出てきたネット広告です。Webサイトの広告枠を一定期間買い取って、文章、画像、動画などを掲載します。Yahoo!の右上に表示される広告は誰しも見たことがあると思います。

2.記事広告(ネイティブ広告)

上記の派生ですが、Webページの中で関連記事を表示している一部に記事と同じ書式で表示されている広告です。関連記事に類した情報なので、パッと見は広告とわかりにくいです。ステルスマーケティング(宣伝と気づかれないようにする宣伝)として非難を浴びることもありました。

3.アフィリエイト広告

主にブログのような特定の趣味や情報を掲載したWebサイトで使われている広告です。表示するだけでなく、クリックされて、商品の購入やサービスの利用が確定して初めて広告費用がもらえるもので「成功報酬型」と呼ばれています。広告のためにその商品のレビュー(評価)を掲載したり、サービスのメリット等をそのページに一緒に掲載して、購入・利用を促すようにしています。この広告を専門にやる人をアフィリエイターと呼びます。

4.メール広告

こちらも比較的昔からある広告です。メールアドレスがわかるターゲット顧客層にメールで広告を送る方法です。それ以外にもメールマガジンと呼ばれるメールを使った情報誌の一部に広告を数行とリンクを掲載し、詳細はリンク先のページで見てもらうタイプもあります。HTML形式にすると画像も表示できますが、迷惑メール扱いされる場合もあるので注意が必要です。

5.リスティング広告(検索連動型広告)

Yahoo!やGoogleなどのいわゆる検索エンジンで特定の用語で検索した際に、その検索結果に表示される広告です。表示回数に関係なく、クリックされた数で広告費が決まります。また、エンジン側の設定で時間やエリア(都道府県もしくは市町村単位)まで指定することができるのでターゲット顧客像が明確な場合はかなり効果的な広告を実施することができます。

6.コンテンツ連動型広告

純広告とリスティング広告を合わせたような広告で、広告枠を持つ一般的なWebサイトやブログにその掲載内容と関連性の高い広告を自動的に掲載する方法です。掲載内容からキーワードを抽出し、関連しそうな記事をプログラムで選んで表示します。ただし、自社商品を宣伝しているページに設置して、類似の他社商品が表示される場合もあるので、表示するページには留意してください。

7.リマーケティング広告(リターゲティング広告)

上記の派生的なもので、商品・サービスサイトに見に来た人で、商品購入・サービス利用をしなかった人に他のサイトやブログを利用してその商品・サービスの広告を表示する追従型の広告です。クッキーと呼ばれる仕組みを利用して、閲覧者の閲覧履歴を入手し、他の広告可能なページを表示するたびに追従して、表示するものです。例えばパソコンメーカーのサイトを見に行った後で、旅行のブログサイトなのになぜかそのパソコンの広告が掲載されている場合はこのリマーケティング広告が使われています。Googleアドワーズがリマーケティング、Yahooリスティングがリターゲティングと呼んでいます。

8.動画広告

Youtube などの動画プラットフォームで配信される広告です。広告自身も動画のことが多いです。動画を見ようとしたら、コマーシャルが流れてから、見たい動画が始まることがありますが、この最初の部分が動画広告です。動画広告は切り口によって別の分類もありますので、詳細は別の機会に紹介します。

9.ソーシャルメディア広告

TwitterやInstagram、FacebookなどいわゆるSNSと呼ばれるサービスでに掲載される広告です。SNSですので、表示されるページの個人的嗜好はかなり詳細に把握することができるため、ニッチ商品・サービスでピンポイントで宣伝をしたい人に向いています。また、通常のSNSの機能を使えるものもあり、「いいね」や「シェア」といった評価や宣伝をすることもできます。

比較的登場時期順に紹介しました。1993年のインターネット開始時期から約25年、いろいろな広告形態が出てきました。ネットを使う際にどれかなと意識して見てもらえれば勉強になると思います。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする