ネット広告(その4)

前回に引き続き、ネットを利用した広告に関するお話をします。今回は課金方法の種類です。

前々回に9つのネット広告の紹介を行いました。前回は動画広告の表示位置による区分を紹介しました。ネット広告はその広告効果を測定できるような仕組みがあるために、課金方法も従来の広告と違ったものもいくつかあります。

従来の広告より安くできるものもありますが、すべてが安いわけではありませんし、1回の掲載が安くても期間や回数によっては多くの費用が掛かる場合もあります。どのような課金方法があって、いくらぐらいかかるのかを試算し、予算化することがネット広告で重要になります。6つの主な課金方法について紹介します。

1.枠掲載型

表示回数やクリック回数に関係なく一つの広告場所(Webページの固定された位置)につき何円という方式です。広告種類でいうと純広告と呼ばれるバナーを使ったタイプで場所が固定されているものです。看板広告みたいなものですね。

Yahooの場合だと1週間で200万円以上との例があり、見ている人が多い場所はそれなりに高いです。とりあえず、認知度を向上させたいような商材なら有効だと思います。

2.インプレッション保証型

インプレッションいわゆる表示する回数を保証する方式です。人気の高いページ、例えばYahoo!JAPANのトップページなどは1社で独占するには高価すぎるので複数の企業で共有するような形になります。最近増えてきた液晶ディスプレイで表示される広告のような感じで一定時間ごとに表示される広告が変わるタイプです。これをある期間どれだけ表示するかが決められているものです。

バナー広告のようなものが多いですが、facebookのようなSNSでもこのタイプのものがあります。前述したトップページのような場合、右端の上だけで1週間500万円以上、サイドの表示も入れると数千万になるそうです。

3.クリック課金型

たぶん、一番お手頃で一般的な課金で、広告を見た人が1回クリックするたびに課金が発生するものです。逆の言い方をすると何回表示されてもクリックされなければ無料です。広告はその先の情報(公式サイトや詳細な販促ページ)に来てもらうのが目的な時に表示されているだけで課金される上記のようでは困ります。ネットではクリックした回数が記録できるのこのような課金方法ができるのです。

広告のタイプとしてはリスティング広告、コンテンツ連動型広告など、検索キーワードや閲覧したページに関連した広告として表示されるようになります。少しでも興味がある人に表示されるほうがクリックされやすいですからね。値段は1回のクリックで数十円からと格安ですが、クリックしたほう全員が購入や応募するわけではないので、実際の目標購入数よりもかなり多めにクリックしてもらう必要があります。結果としてそこそこの支払いになることを忘れないでください。また、入札制なので人気のあるキーワードは高くなり1回のクリックで数千円という場合もあります。

4.広告視聴単価課金

動画広告ならではの課金方式です。広告動画がある一定時間見られると課金が発生するものです。クリック等のアクションが起きた場合でも課金が発生しますので、2.インプレッションと3.クリックが合体した感じです。

Google広告の場合、30秒未満の広告は最後まで見られたらで、それ以上の広告は30秒見た時点で課金されます。逆にそれまでにスキップボタンを押された場合は課金はされません。前半に見せ場を作ることや見てもらった後、どのように行動してもらうかは動画の作り方で変わってきます。

5.成果報酬型

表示やクリックではなく、その先の商品やサービスが購入された時に課金される方式です。クリックだけでなく、購入までの履歴が1つにつなぐことができるネットならではの課金形式です。代表的なのはアフィリエイト広告と呼ばれるブログサイトなどで商品の宣伝をして購入するためのページに移行するための広告を掲載しているものです。料金は売上金額の何%という場合と注文ボタン1回につき何円という場合があります。また、基本料金がかかる場合が多いので、何も購入されなくても課金されることに注意してください。

6.配信保証型

メール広告で行われている課金方法です。配信期間や掲載回数などを保証する方法で、結果的には配信数に応じて課金されます。広告専用のメールの場合もあれば、一般的なメールマガジンの一部に掲載される場合もあります。

広告の種類にほぼ連動しているので混乱することはないと思いますが、いろいろな課金方法があるので、ネット広告は何でも安いとは思わないようにしてください。

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