東日本の方々は震災の被害が大きくなくても、計画停電の影響で営業停止や営業時間短縮などの経済的な被害を受けているとお聞きしています。
西日本から電力供給ができれば、緩和されるのでしょうが、中電以西と東電以東では60Hzと50Hzで周波数が違うため、周波数変換をしなければ、電力を融通できません。現在、出来る量は100万kwであり、現在東京電力が供給できる量の2.5%程度にしかなりません。変換能力増強の前倒しを中電で計画していますが、すぐというわけにはいかないようです。今は冬から春にかけて、少し電力消費量は減ってきているのですが、それでも不足しています。夏には確実に足りなくなるでしょう。
ここで重要になるのが節電や停電対策です。すでに様々なサイトでも紹介されていると思いますが、IT関連のものをいくつか取り上げます。
(1)無停電装置用ソフトの活用
無停電装置はバッテリーを持たないデスクトップやサーバー機において、停電した時にバッテリー代わりとなって電力を供給してくれるものです。また、電力量の不安定さや落雷による過剰電流を抑止してくれる避雷器としての役割があります。とても便利なものですが、注意していただきたいのはよほど特別なものではない限り、5分から10分程度しかもたないということです。そのため今回のような長期間の計画停電中ずっと大丈夫というわけにはいきません。そこで、無停電装置連動ソフトを活用して、自動的にシャットダウンする仕組みをつくることをおすすめします。廉価な無停電装置にはついていないかもしれませんが、ほとんどの装置にはソフトと制御用のケーブルが添付されています。たぶん、活用されている方はすくないと思いますが、これを機にぜひ導入してみてください。もしものときに必ず役に立ちます。
(2)パソコン、プリンターを節電モードで使う
ご存知の方もいると思いますが、スクリーンセーバーはディスプレイの焼き付け防止を行うのが主目的ですので、節電にはなりません。スタンバイモードとかスリープモードといわれる状態だと節電効果があります。理想を言えば、ちょっとでも席を立つ時間が長いと判断すれば、シャットダウンして電源を切ることが理想です。しかし、トイレ休憩やちょっとした電話での打ち合わせなどで毎回電源を切るのも現実的ではありません。その際にこのスタンバイモードやスリープモードを活用しましょう。設定方法はそんなに難しくありません。XP、VISTAならコントロールパネルの電源オプション、Windows7ならコントロールパネルのハードウェアとサウンドをクリックしたのち電源オプションを選ぶと設定ができます。
よくわからない方には省電力ソフトが現在無料で配布されています。設定も簡単なうえで省電力の効果もわかるのでお試しください。
プリンターやデジタル複合機も節電モードをもっています。これらも行うことで多少印刷に時間がかかる場合もありますが、電力消費量が大きい分、効果も大きいです。マニュアルを見ながら設定してください。なお、マニュアルを紛失された方でも大手メーカーであれば、マニュアル等がネット上で配布されていますので、各メーカーサイトのサポートコーナーを検索するか、メーカーに直接問合せしてください。
(3)使わない周辺機器は電源ケーブルを抜く
電源ケーブルがコンセントに刺さっている限り、微小でも電力を消費しています。1台では微小でも台数が増えればそれなりの電力消費量になります。できれば、日ごろ使わない周辺機器は電源を切るだけでなくコンセントから抜いてしまいましょう。また、終業時や就寝時には、パソコン本体も抜くことが望ましいです。ただ、さしたり抜いたりするのが大変な場所(机の裏)にある場合は、手元スイッチがついている電源タップなどでまとめて接続したのち、手元スイッチを切るようにしましょう。これで通電がなくなります。
(4)ノートパソコンの充電時期をずらす。
ノートパソコンはデスクトップと違い、数時間のバッテリー駆動が可能です。夏の昼間は一番消費電力が増えるときです。このようなときにバッテリー駆動させることで消費電力を抑えることができます。
(5)ソーラー充電器の活用
携帯やスマートフォンなどの充電器もできればソーラータイプなどにすることで、コンセントを経由した消費電力はおさえることができます。
内容によっては小さな節電かもしれませんが、多くの人が行えば大きな節電になります。みなさんの少しずつの努力が計画停電を行わずに済むことになります。よろしくお願いします。