今回はPDF関連ソフトを紹介します。本来ならこれ1本でとおすすめしたいのですが、できればいいのですが無料ソフトではそうもいきません。今回はあわせ技でいきたいと思います。
最近は、スキャナーの添付ソフトとしてPDF化するソフトがついてくるようになりましたが、機能として物足りないことが多いようです。みなさんがPDFを作成する際に必要な機能はなんでしょうか。電子納品の観点から言うと、以下の4つが主です。
1.各種ソフトからのPDF作成
2.PDFの加工(部分削除、分割、結合)
3.しおりの作成
4.セキュリティ設定(閲覧パスワード、印刷禁止等)
1.のメリットは、いろいろなソフトからPDFを作成することで、相手がそのソフトを所有しなくてもよいということです。実際に、国土交通省の電子納品のファイル形式の中にも、PDFは含まれています。
2.は、作ったファイルの数ページを消したり、複数のソフトから出力して作ったPDFをひとつのファイルにまとめる際に必要です。施工計画書のようにCAD、表計算、文章が混在する書類をひとつにまとめると、再利用の際にとても便利です。
3.は、必須というわけではありませんが、電子納品における施工計画書のようなページ数の多い書類では、目的のページにジャンプできるしおりの作成を推奨しています。実は本家のAcrobatは、ワードやエクセルについているPDFボタンでPDFを作成すると、エクセルの場合はシート名、ワードの場合は見出しでしおりを自動的に作ってくれるのです。これは、PDFWriterで出力してもできませ
んので、お持ちの方は覚えておいてください。
4.は、電子納品とは直接関係ないかもしれませんが、閲覧できる人を制限できるようにしたいという希望はいつもでます。また、印刷禁止にすることにより、無駄なペーパーを出力させないようにしたり、紙から情報が漏洩しないようにするというメリットもあります。
解説が少し長くなりましたが、ソフトの紹介です。
まず、1.と4.はひとつのソフトでまかなえます。それはクセロPDFというソフトです。これをインストールすると仮想プリンターが登録されますので、ソフトから出力したいものを選び、印刷設定をほどこすとPDFが作成できます。専用ソフトのようにPDF機能を追加しにくいものにも対応できるので、とても便利です。ただ、やはり本家と違い、複雑な書式や特殊記号を含んでいると若干おかしい出力結果が出ることがあります。とはいえそんなに出ることはありませんので安心してお使いください。
2.は逆に複数のソフトで対応します。といっても同一作者のソフトで、入手先は同じです。
◆papy’s softwarelibrary
http://homepage3.nifty.com/e-papy/index.html
上記に、たくさんのPDFユーティリティソフトがあります。機能で紹介すると
・ページの分割 PDF Knife
・ページの削除 PDF DeletePage
・ページの結合 pdfpdfpdf.com
・ページの回転 PDF RotatePage
・ページの最適化 PDF Cleaner
・文章情報編集 PDF InfoMaker
です。それぞれは単機能ですが、組み合わせることで一通りの作業ができるようになります。
3.は、2.と同じ作者が作成の、PDF OutLineMakerです。これでしおりを後から追加できます。このサイトには他にも
・テキストからPDF作成 PDF Designer – Text Edition
・画像からPDF作成 PDF Designer – Image Edition
があり、複数の画像ファイルを一気にPDFにしたいときなどに便利です。
e文書法や電子納品の影響もあり、市販品でもPDF関連ソフトは多く出ています。1,980 円から購入できるものもあります。無料ソフトよりも、まとめてできるほうがいいと思われる方は、低価格ソフトの購入を検討されはいかがでしょうか。
3月17日に、ソースネクストから上記の機能をすべて網羅した「いきなりPDF COMPLETE」9850円が発売されます。本家に比べると5分の1以下の値段です。私自身はまだ使っていないので評価はできませんが、本家のAcrobat購入に二の足を踏んでいる方には朗報かもしれません。