コード運用(その4)

前回に引き続き、コードの運用についてお話します。

前回は変更管理をお話しました。今回は実際にコード利用を行うための留意点についてお話しします。

デスクワークでのコード利用

まずは、デスクワークで入力する場合です。

システム画面入力であれば、そのままコードを打ち込むか、入力補助でそのコードのもつ商品名や社員名等を検索し、コード入力を行うといった形になると思います。

慣れてくると利用頻度の高いコード(例えば自分の社員コード)は覚えますが、そうでないとやはり入力補助が必要です。そのため、数が少なければ、一覧表を用意することもありです。

多い場合は、システム側に入力補助として検索できるサブウィンドウがでるような仕組みを作るとよいでしょう。この点はシステムを開発するために入力条件としてしっかり検討を行い、必要であれば、機能として定義しておきましょう。(あとからつけるのは大変です)

現場や倉庫等でのコード利用

次は現場や倉庫等で入力する場合です。コード入力はこちらの場合が多いですよね。

この場合、コードそのものを記載して、それをテンキー等で入力するというのもダメではないですが、多くの場合は入力ミスがデスクワークより発生しやすいです。

汚れで見づらかったり、字がかすれていたり、小さくて読めなかったりという場合もあれば、入力の際の打ち間違えなども起きることがあります。

チェックディジットを入れることで入力ミス防止を図ることも重要ですが、そもそも読取り自体を簡単にすることのほうがいいと思います。

そこで利用するのがバーコード、QRコード、ICタグです。以前もこの辺りの使い分けについてはお話しましたが、改めて説明しておきます。

バーコードは1次元で読取り装置も安く、フォントで作成できるものもあるため、一番おススメになります。QRコードは、2次元で情報量が多い点ではいいのですが、読み取り装置が少し高く、フォントで作成することができないため、専用ソフトが必要です。紙等に印刷するところはバーコードと同じです。その場である程度の情報を見たいときにはいいと思います。

なお、バーコードもQRコードも読み取り装置はスマホで代用は可能ですが、読み取って、所定のシステムにおくるソフトが必要になります。読み取れるからOKと思っている方が多いですが、読み取れても、それが必要なシステムに自動入力できなければ負担があまり減りません。システムが改良できない場合は、バーコードリーダーを購入する方が安価に対応できます。

ICタグは上記の2つと違い、紙に印刷ではなく、専用の部品が必要になります。読み書きが専用装置が必要で、高価です。その分、データ量も多く入れることができたり、箱の中でも透過して読み取れたり、性能の高いリーダーなら、一回で多くのICタグをまとめて読み取ることも可能です。

つまり、コード入力時の状況(1回で1個か大量か)や頻度(毎日か、月に1回程度か)、中身(1つか複数セットか)等に応じて、上記を使い分けてください。ないときの人の手間(人件費)VSコード貼付けコスト(準備作業、シール・タグ代)を比較して、検討すると導入しやすいと思います。

また、外気にさらされる場所であれば、保護フィルム等をつけたり、貼る場所(雨風が当たりにくい)を工夫したりすることで、読み取りエラーが起きにくくすることも大切です。

シールやタグは試行錯誤で段階的にレベルアップしてもダメではないですが、テスト導入で問題を洗い出してから対策を立ててから、ある程度の業務範囲でまとめて実施する方が効果は実感しやすいと思います。

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