ネット広告

今回はネット戦略から派生して、ネットを利用した広告に関するお話をします。

ネット広告とは、インターネットを利用した広告でウェブサイトはもちろん、メールでの広告も含まれます。新聞、雑誌、テレビ、ラジオといった従来広告に比べていくつかの特徴があります。今回はその特徴を紹介します。

1.少額の費用で始めることができる。

テレビCMは影響力はとても大きいですが、地方でも1回の放送で数万円かかります。東京キー局と呼ばれているところだと数十万円の後半です。制作費は入っていませんので、動画をそれなりのクオリティでつくるとこちらもまた、数十万円かかります。ラジオCMは地方局だと数万円、東京でも10万円ぐらいだと言われていますので少し安いです。新聞も掲載するものによりけりですが、数万円から数十万、雑誌も同様です。

それに対して、ネット広告は数千円から始めることができます。しかも、「クリック課金型」と呼ばれる料金形態では、実際に広告がクリックされると初めて費用が発生するので、クリックされない限りはずっと無料です。目的としてはダメですが、表示という点ではコストパフォーマンスは高いです。もちろん、合計金額に上限を設定できますので、クリックされすぎて請求がすごい額になったということはありません。

2.細かいターゲティング(広告を見る人を選ぶこと)が可能

従来広告は出す番組や掲載する新聞・雑誌の種類である程度は絞れますが、不特定多数の方に見せることになります。見てもピンと来ない人に見せても効果が少ないのは言うまでもありません。

ネット広告は閲覧者の属性(年齢層、性別)や行動履歴(どのようなサイトをよく見るか)などを利用して、特定の相手に対して特定の広告を表示することが可能です。特にfacebookのようなSNSでの広告はかなり詳細な情報が得られるのでピンポイントでの広告をうつことができます。ニッチなニーズに対応した商品やサービスの販売促進を目的とした広告なら、非常に効率的な広告を出すことが可能です。一般的なサイト広告もcookieと呼ばれる手法で閲覧履歴を保存して、次回以降で紹介する広告を絞ることが可能です。

3.効果測定(成果の確認)がしやすい

従来広告では、何人が見たとか、何人が聴いたとかいうのは推定でしかわかりません。テレビCMは録画の場合、飛ばされて見てもらえないことが多いですし、新聞・雑誌広告も意識してもらえないと閲覧という最初の段階にすら達しえないことが多いです。結果として、いつ頃見たかとか、広告のおかげで売れたというのは購入者アンケートでもしない限り把握することができません。

しかし、ネット広告では、広告の閲覧数やクリック数はもちろん、設定をきちんとすれば、広告を経由して商品が購入された(もしくは問い合わせが来た)回数がわかります。商品の単価と連動させれば販売額までわかります。しかもそれがリアルタイムに近い状態でわかるというのがさらに優れています。

また、一回ずつの閲覧情報をログ形式のデータで入手することができますので詳細な分析ができます。具体的には朝、昼、夕の時間帯や平日・休日等の曜日の分析なども難しくないのです。

4.広告掲載中に内容・ターゲティング(対象者)の調整が可能

従来広告は一度出してしまったらそれまでです。最初から小出しにして、内容を意図的に変更するといったことを計画しなければ、内容を変えることも見てほしい人を変えることもできません。

ネット広告では、広告掲載中に広告の効果を把握することができるので、その結果に応じて広告内容を修正することや見てほしい人を変更することができるのです。前述したログで平日の夜が多ければ、その時間帯だけ多めに広告を出すような設定も可能です。もちろん、時間帯による料金の変更はないので、気兼ねなく変更できるのもいいですね。

ネット広告は少ない予算で狙った顧客像に広告を見せて、成果を明確に把握できる仕組みです。

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