ネット広告(その5)

前回に引き続き、ネットを利用した広告に関するお話をします。今回は利用の際の留意点についてです。

前回まででネット広告の特徴や種類、動画広告、課金の話をしました。いろいろな種類の広告、課金方法があって混乱された方もいらっしゃると思います。

今回は、上記の知識を前提にどのようにネット広告を利用していくかについてお話しをします。

(1) 予算を考える

いくら低価格で始めることができるとはいえ、きちんとした設定をしなければ、高額になることもあります。特に検索連動型広告はキーワードごとに単価が設定されるため、あれやこれやと追加していき、そのために総額を増やしていては低価格の意味がありません。

大切なのは費用対効果もしくは認知度向上、試行としての予算を決めてから始めることです。契約1人にかけてよい広告費から契約に至るまでの失注率、その契約の前の問合せ率を考えて逆算していきます。仮に100人に1人が問い合わせ、100人1人が契約となると1万人に1人しか契約しません。つまり、閲覧者1万人でやっと1人分の広告費を使ってよいことになります。契約者1人の広告費が3万円とするならば、閲覧者一人には3円しかかけることはできません。安くは始めることはできますが、費用対効果は決して高いわけではないことを意識しましょう。

(2) 目的を考える

リフォーム・新築などの契約や関係業界への認知度向上、ネット広告の可能性の調査など目的はいろいろあります。ただ、やみくもにやるのはお金の無駄なので、この目的を見据えましょう。特に初めての方は実際にどれぐらいの問い合わせが来るのかを確認することから始めることをお勧めします。その点では少額でも測定効果がわかるネット広告は最適です。

(3) 対象者を考える。

リフォームならば、賃貸のかたは基本関係ありません。都心より郊外のほうが持ち家率は高いので対象者いる場所は絞られてきます。

対企業向けならば、調達担当が調べそうな単語を考える必要があります。もちろん、検索連動型より、記事広告のほうが会社を知ってもらう点ではいいかもしれません。動きが必要な場合は動画広告も有効です。

対象がどのようなシーンで広告を見るのかをイメージしなくて値段や容易さから始めるのはかえってムダになるのでやめましょう。

(4) ゴールまでの道筋を考える。

ネット広告で語れることは動画広告以外は少ないです。キャッチコピーぐらいの文字数や1つの画像といったものでしか表現できません。

つまり、広告をクリックした後のページに本当の勝負すべき情報を掲載する必要があるのです。広告はきらびやかで気になるキーワードが掲載していながら、クリックした先が残念なページになっているサイトを見かけますが、ゴールまでの道筋が見えてない証拠ではないでしょうか。

同様に問い合わせをメールもしくはフォームだけと考えている例もよく見かけます。詳しいことを電話で聞きたいことはよくあるのに営業時間がかかれていないサイト、電話番号を探すのに苦労するサイトも少なくありません。道筋をきちんと考えておくことは効果を出すためにはとても重要なのです。

(5) 他の広告との組み合わせ

これは以前もお話ししましたが、出口でメール、フォームだけでなく、電話というアナログを考えるのと同様、入り口もチラシや専門紙広告といった他の広告との組み合わせを考えましょう。

チラシ等の広告ならば、自社サイトに直接来てもらってもいいのですが、キーワードでよりアクセスしやすい状態にすることも一つの手法なのです。

ちょっと変え言葉ですが、「客を知り、自社を知れば、成約あやうからず」です。準備をしっかりして、成果を最大限にしましょう。

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