パソコンの選び方2019(その4)

引き続き、パソコンの選び方を紹介します。前回同様、インターフェイス(他の機器との接続)に関してです。

前回はディスプレイ接続でした。今回は周辺機器関連、USBにでの接続をお話しします。

3.USB接続

以前は周辺機器との接続端子はいろいろありました。これは次回に紹介するとして、今はほとんどの周辺機器がUSBで接続できるようになっています。

USBとはUniversal Serial Busの略で、従来の複数の規格(レガシーポートと呼ばれる)を1つにするために1994年に当時の大手パソコンメーカーが合同で開発したインターフェイス規格です。現在はUSB-IFというNPOで仕様策定をしています。

HDMIと同様に形状とバージョンがいろいろあります。まず、形状ですが、

・USB タイプAとUSB タイプBとUSB タイプC
・miniUSB タイプAとminiUSB タイプBとminiUSB タイプAB
・microUSB タイプAとmicroUSB タイプBとmicroUSB タイプAB

の9種類もあります。タイプAがコンピュータ側、タイプBが周辺機器側に使われることが多いです。タイプABはAでもBでもつながるものですが、あまり見かけることはありません。バージョンは

・USB 1.0:1996年 1月発表( 12Mbps)
・USB 1.1:1998年 9月発表( 12Mbps)
・USB 2.0:2000年 4月発表(480Mbps)
・USB 3.0:2008年11月発表(  5Gbps) 4.5W
・USB 3.1:2013年 8月発表( 10Gbps)100W
・USB 3.2:2017年 9月発表( 20Gbps)100W
・USB 4 :2019年後半発表( 40Gbps)100W

となっています。基本的には転送速度と取り扱える電力が増えてきています。転送速度に関しては呼び名があり

・Low-Speed(LSモード)1.5 Mbps
・Full-Speed(FSモード)12 Mbps
・High-Speed(HSモード)480 Mbps
・SuperSpeed(SSモード) 5 Gbps
・SuperSpeedPlus(SS+モード)10 Gbps, 20 Gbps

と呼ぶようになっており、パッケージにロゴが記載してあります。

また、USB4はもともとThunderbolt3という別の規格をベースにしており、Thunderboltの前のバージョンは形状もMini DisplayPortで異なるものでしたが、Thunderbolt3は形状もUSB-Cで仕様がUSB-IFに提供されることでUSBに統合されるようです。

先ほどの形状との組み合わせもあって、かなり複雑ですが、USB3.1ではUSB-AとUSB-Cに絞られるようです。形状のほうはいいのですが、めんどくさいのがバージョンの表記です。

USB3.1が登場した際にUBS3.0はUSB 3.1 Gen1となり、UBS3.1はUBS3.1 Gen2と呼ぶようになりました。さらにUBS3.2が登場すると

・USB 3.2 Gen 1×1← 従来のUSB 3.0
・USB 3.2 Gen 1×2← USB 3.2で拡張した規格
・USB 3.2 Gen 2×1← 従来のUSB 3.1
・USB 3.2 Gen 2×2← USB 3.2で拡張した規格

となり混乱度が増してしまいました。特にGen1x2とGen2x1は最高速度は一緒ですが、ケーブルの最大長さが異なるので注意してください。

あと、電力関連ではUSB Power Delivery (略称USB PD)という規格があります。この規格によっては、給電用ポートとしての役割も担うようになってきており、小型扇風機や電灯の電源やスマホの充電等にも使われるようになっています。周辺機器によってはデータと電力を1本のケーブルで賄えるのでとても助かります。

最近は1.0,1.1は少なくなったと思いますが2.0以降は混在している状態です。バージョンや形状がたくさんあり、しばらくはこれで決まりですという状態にはなりそうにないので、カタログをよく読んで使いたい周辺機器をもとに選んでください。形状に関しては変換ケーブルもありますので、困ったときにはバージョンが高いものがついたパソコンを選んでください。

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