ビジネスメール(その5)

 前回は件名に紹介しました。今回は、メール本文についてお話します。

■本文

 基本的な全体構成としては、「相手の名前」「あいさつ」「主旨」「本文」「あいさつ」「追記」「署名」という形になります。順番に注意点やポイントを説明していきます。

(1) 相手の名前

 メール自身が個人を特定するものと思っているため、相手の名前がないまま、本文が書かれているものを見受けます。中小企業だったり、IT系に熱心でない企業だと、会社全体で1つとか部署ごとの代表アドレスというケースもあります。また、氏名ではなく、役職名でアドレスを引き継いでいるという場合もあります。

 いずれにせよ相手の名前を確認の意味も込めて記載するのはとても大切です。できれば、部署名や役職名も入るほうが望ましいですが最低でもフルネームで記載するように心がけてください。

(2) 最初のあいさつ

 期間を開けて送る場合は時節のあいさつがあると望ましいです。それ以外でも本題に入る前のアクセントとして一言書いてあると本文を読む前に相手の気持ちをリラックスさせることができます。また、自分の名前を書いて、誰からかをメールアドレスで推測しなくても済むようにしましょう。

(3) 主旨

 本文が長くない場合は、なくても問題ありませんが、長くなる場合は、伝えたい目的を簡単に書くことが大切です。出欠確認をしたいのか、読んで意見がほしいのか、ただの連絡かなど件名で表現できればそれがいいのですが、それができない場合はこの主旨の中で表現し、後の文章がなくても答えるべきなにかが伝わるようにすることが望ましいです。

(4) 本文

 本文を書いていきます。できれば、一つの目的に一つのメールとして、本文が長くならないように心がけます。相手が複数のメールを見るのが困るのであればやむを得ないですが、複数の目的で書くと返信するタイミングが遅れることもあります。やむをえず複数記載する場合は、空白行や小見出しなどを活用して複数の目的があることがわかるようにするとともに主旨で目的数を明示するようにしましょう。

 文章は簡潔で箇条書きなども使うとわかりやすいときもありますが、A41枚ぐらい収まる程度(本文で40行弱)を目安にして、必要に応じて丁寧に書きましょう。

 見やすさに応じて添付ファイルを使うことも考慮すべきですが、やみくもに添付ファイルにすべてを書き、見てくださいだけでは相手に余計な負担がかかります。ある程度の内容はメール本文に記載したうえで確認や参考情報で添付ファイルを活用するにしましょう。

(5) 最後のあいさつ

 返信希望の場合は、依頼文を書きましょう。連絡の場合は活躍への期待など書いてもいいでしょう。本文だけで終わってもダメなわけではないですが、一言添えることが望ましいです。

(6) 追記

 目的と違うが少し伝えておきたいことがある場合に使います。重要なことを載せると伝わらない可能性がありますので、その際は別メールにすることをおすすめします。

(7) 署名

 前々回にお伝えした通り、電話や郵便などその他の連絡手段を伝えることで相手の返答しやすさを手伝うようにぜひ入れてください。久しぶりに送る方には自分の役職や住所変更も署名でお知らせすると一石二鳥です。

 今回紹介した項目はすべて必須というわけではありません。やり取りの回数や相手の関係で変わってくると思います。ただ、基本形として押さえていただけると幸いです。

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