ビジネスメール(その9)

 前回は行間や飾り文字のお話でした。今回は自分から発信したメールではなく、受信したメールを返信または転送する際のポイントをお話しします。

■受信したら、まず返信

 メールは電話と異なり、相手が内容を読んだかどうかがわかりません。メールソフトの機能で「開封確認」ができますが、あくまで届いたことが確認できるだけで、読んだこととは別です。

 逆に言うと、相手も読まれたかどうかが気になるところです。内容が返信不要のものでない限り、基本的には返信することがマナーです。しかし、内容的にすぐに返信できない質問やよく理解しなくてはいけない連絡の場合つい返信が遅くなります。この場合は「連絡ありがとうございました。質問の回答には少しお時間をください。〇日までに返信します」等、受け取ったことだけでも先に返すことで相手に安心感を与えることができます。

 返信までの時間として24時間ルールや48時間ルール等諸説ありますが、初めての方には1日以内、複数回の方にはあらかじめ断ったうえで2日以内で返信するといった使い分けをすると負荷を分散することができると思います。

■返信のタイトル

 通常、メールソフトの返信ボタンをクリックすると元のタイトルの前にRe: がついたものになります。ちなみにRe: は返信の意味をもっていますが、reply やreturnの意味ではなく、ラテン語のres(・・・について)という意味だそうです。

 「元のタイトル」についてで意味が通じるのであれば問題ないですが、返信文と内容が異なる場合は、できるだけタイトルを変更するように心がけましょう。ただし、メーリングリストのようなメールで複数人と会話するような使い方の場合は意図的にタイトルをそのままにすることでメール間のつながりを持たせる場合もあります。目的をよく考え使い分けてください。

■元の文章の引用

 メールソフトで返信ボタンをクリックすると、自動的に元の文章に「>>」「>」などの記号(引用符)を文章の先頭にいれてくれます。ついつい手を抜いて、そのまま送付している方もいますが、経緯として必要なとき以外は基本的に不要な部分を削除するようにしましょう。

 また、元の文章を下に添付したまま、回答するのもわかりにくいです。返信メールの最初に引用文の間で回答しますと書いたうえで、質問の直後に回答文を記載するように心掛けましょう。ただし、単純に引用文の間に書くと見づらくなることが多いので、不要な引用文を削除したうえで、前回お話ししたような行間を開けたり、飾り線や記号等使ったりして、回答文が目立つようにしましょう。

■転送時の引用

 受信メールの内容によっては、会社の他の方に送ることもあると思います。状況によっては他社に送る場合もあるでしょう。その際に機密情報や個人情報が含まれていないか必ず確認してください。

 判断に困るが転送が必要な情報の場合は一度送信者に確認を取ってから転送するようにして、あとで問題がないようにすることも大切です。

 知らず知らずのうちに情報漏えいに加担していたということにならないよう細心の注意を払うようにしましょう。

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