ビジネスメール(その7)

 ビジネスメールの中で、添付ファイルを活用する機会はとても多いと思います。見積書や説明書などの文書や画像・動画までさまざまなものを送ることができます。そのため、ついついルール無用の世界に陥りがちです。今回はそのあたりの注意すべき点をお話ししていきます。

■添付ファイル

(1) ファイルサイズ

 まず、注意すべき点としてはファイルサイズです。最近は少々大きくても送受信できるようになってきていますが、油断は禁物です。容量オーバーになるとエラーメッセージ付きで返信されてくるのですが間違った迷惑メール設定を行っているとこれが迷惑メール扱いとなり届いていなかったことに気付かなかったという悲劇が起きます。

 基本的には相手に容量を確認することがベストですが、相手の方もご存知ない場合があるので、初回だけは必ず添付ファイル付きのメールを送信後、別メールでテキストのみで送った主旨を送るのが望ましいです。

 容量的には2MB?3MB程度が上限値だと思っておくるとだいたい大丈夫なようです。もちろん、10MB以上でも大丈夫な方もいますが大きなファイルサイズは、受信にも時間がかかるのであまりのぞましくありません。

 そのためにおすすめするのは圧縮とファイル転送サービスです。圧縮をすると3つのメリットがあります。一つ目はもちろん容量が小さくなるということです。モノによりけりですが、半分や5分の1程度にまで小さくなるものもあります。ただし、最近のオフィス文書はあらかじめ圧縮されているためにあまり効果がありません。二つ目はファイルをひとつにできるので相手も管理しやすいという点です。三つ目はフォルダ構成を維持したまま送ることができるということです。二つ目と三つ目は複数のファイルをその内容をわかりやすくフォルダ分けしてまとめて送る際に効果を発揮します。

 圧縮は便利なのですが、相手があまりパソコンに得手でないと解凍できないこともあります。WindowsXP以降であれば、ZIP形式での圧縮可能が標準でできるのですが、その方法を知っている人は意外と少ないようです。圧縮ファイルは送る際に相手が解凍できるかどうかを確認の上、送りましょう。

 圧縮しても大容量の場合やバラバラで添付したほうが望ましい場合にファイル転送サービスを活用します。こちらは100MBぐらいでも楽に転送できるので、設計図や大きな画像などを送る際に重宝します。こちらも初心者には少しハードルが高いかもしれませんが慣れると圧縮解凍より簡単だと感じられるようです。

(2) ファイル形式

 最近はだいぶ少なくなりましたが、オフィスのバージョンが古いものしかなく2007形式(.xlsxや.docx)のものが閲覧できないといった場合があります。送付するファイルが閲覧できるかどうかを確認するのはとても大切です。特に建設業ではCADデータは様々な種類バージョンが存在するので注意が必要です。

 そこでおすすめするのが閲覧のみが目的ならばPDFにして送付する方法です。特に最近のパソコンはオンラインマニュアルのため、Adobe Readerが標準で入っていることが多くなり、環境としては一番整備されていると思います。ときどきAdobe Readerのバージョンが古くて見られないこともありますが、セキュリティ上古いバージョンのままでは望ましくないので、相手にできるだけバージョンアップを進めてみてください。

 また、どうしても専用形式で送る場合はその閲覧ソフトを紹介するのも一つの手段です。最近は閲覧ソフトだけは無料で公開しているソフトウェアも増えてきていますので、多くやり取りする際にはぜひ検討してください。

 たまにテキストファイルを添付する方もいますが、添付ファイルでは閲覧性を損ないますので可能な限りテキストファイルは本文に書くことがおすすめします。(長文なら添付でもいいです)

(3) ファイル名

 ファイル名はできるだけ短くしましょう。また、機種依存文字や空白などは極力使わないようにしてください。なぜならば最近は閲覧環境がスマートフォンやタブレットなど必ずしもWindows環境ではないからです。特に○数字や(株)などを無意識のうちに使っている方は要注意です。

(4) ウィルスチェック

 当たり前のことですが、添付ファイルのウィルスチェックは必ず行いましょう。最近は添付ファイル付のメールの受付制限をしている企業も増えてきています。検疫ネットワークを介することで感染を最小限にする仕組みを取り入れているところもあります。

 添付ファイルは便利ですが危険もまた増えています。今まで以上に添付ファイルには注意が必要なのです。

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