ビジネスメール(その3)

 前回は自分の名前とメールアドレスの設定について紹介しました。今回もメールソフトの設定に関係した署名についてお話します。

■署名

 みなさん、署名はご存知ですか?たぶん、ビジネスメールを多く行われる方や比較的規模が大きい会社でメールソフトの初期設定をルール化しているところの方はご存知だと思いますが、メールのやり取りが少ない方やルールがないところではご存知のない方もいらっしゃるようです。

 署名とはメールの最後につける発信者の氏名やメールアドレス等の情報を数行にまとめたものをいいます。データの改ざん防止のために使われるものに「デジタル署名」というものがありますが、今回はそれとは別のものです。

 署名をつける目的の一番は、会社の正式名や所属部署、役職などメール本文に明記しない自分の立場をわかるようにすることだと思います。次に、郵便番号と住所や電話連絡先などメール以外の連絡手段をお知らせする場合に使われることではないでしょうか。

 メールアドレスを改めて記載する場合もあります。メールアドレスは受信メールの送信者を見ればわからないでもないですが、記載することで目視しやすいのでパソコンの不得手な方には好評のようです。

 それ以外にも、自社サイトのURLや自社の商品・サービス宣伝、年末年始の休業日のお知らせなどメール受信者に知ってほしい情報を掲載することもあります。座右の銘や社外活動など個人的な情報を載せている方もいらっしゃいます。一般的にはメールの署名は名刺だといわれています。その点を意識すれば掲載内容はおのずと決まってくるのではないでしょうか。

 ただ、掲載情報はそのまま、別の方にも参照される可能性があります。相手への利便性を慮って、個人の携帯電話や携帯メールまで記載するのはケースバイケースにしてください。

 いずれにしても、本文の流れからは不要だが、知ってもらうことで相手が助かる情報を掲載することが必要です。あれもこれもと載せてしまうと署名が長くなり、本文が短いなど本末転倒なものができることになります。署名は相手に応じて複数準備することが基本だと思います。目安としては10行以内に収まるよう程度にすることが望ましいと思います。

 さて、署名の作り方ですが、[ツール]-[オプション]-[署名]のところで作成できます。送信時、返信時に自動的に挿入できる設定もできますので、初心者は設定しておくことをおすすめします。慣れてくれば署名の使い分けが出てきますので、自動挿入はなしにしたほうが望ましいです。

 作成の基本として、機種依存文字は使っていけません。たまに〇数字やローマ数字はもちろんですが、株式会社を省略する括弧囲み文字【(株)を一字で表したもの等】もだめです。使われている方が結構いらっしゃるので注意してください。

 あとは、本文との区切りをわかりやすくするために区切り線を入れる場合が多いです。????や・・・・の場合が多いですが、いくつかの記号を組み合わせて作成されている方もいます。

 いいアイデアが浮かばない方は「署名 デザイン」とか「署名 テンプレート」とか「メールサイン」などで検索すると参考になる例がいろいろ出てきますので見てください。ただし、過度な装飾はビジネスメールとしてふさわしくないこともありますので、ほどほどにしておくことをおすすめします。

 署名はビジネスメールの基本です。ぜひ、未設定の方は設定をして挿入するようにしてください。

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