前回に引き続き、自社の公式サイトを構築するための基本方針についてお話しします。
前回はナビゲーションいわゆる閲覧者の誘導をどのように考えるかというお話しをしました。今回は全体的な会社イメージを踏まえたデザインについて考えていきます。
(4) デザイン
どんなにいい掲載内容でも見づらいと敬遠されてしまいます。もちろん、見た目だけで中身がないのはもっとダメですが、中身だけで勝負というわけにはいかないのがインターネットの世界です。
訪問者に好印象をもたれるためにはどうすればいいでしょうか。一般的には見る人の視点に立った配慮が必要になります。具体的にいうと配色、文字サイズ、写真・イラストの3つの基本を考えましょう。
まず、配色は会社イメージをベースにします。色はメインカラーとサブカラー、アクセントカラーの3色を決めましょう。メインカラーは全体のイメージを決める一番多く使う色です。次にサブカラーはメインカラーの補色として考えます。最後のアクセントカラーは視線誘導を促すために全体の5%ぐらいに使う色です。
色は3色以上使ってはいけないというわけではありませんが、あまり多く使うと見づらくなります。制作会社に依頼して候補を出してもらうのも方法の1つですが、他社サイト、特に異業種のサイトを参考にするとイメージをつかみやすいと思います。
文字サイズは見る人の年齢層が影響します。年配の人が多い場合はやはり大きめの文字にしておくことが無難です。情報量としては小さい字のほうが一度に多く見れますが、読みづらいと敬遠されてしまいます。
最近はスマホで見る方も増えてきているので、一定のサイズというよりは見る端末に応じてサイズを変更できるようにするのが望ましいです。PC、タブレット、スマホと端末に応じた見やすさを決めておくのが理想ですが、制作会社に希望を伝えてられる準備だけでもしておきましょう。
配色とも関係してくるのですが、きちんと読んでほしいところはコントラスト(明暗比)をあげておきましょう。コントラストが低いとせっかく文字が大きくても見にくくなります。見出しに当たる部分や要約・ワンポイントなどは囲みやアンダーライン、強調といった文字装飾も考えましょう。制作会社にお任せでも大丈夫な時もありますが、希望があれば用意しておくことをお勧めします。
写真・イラストはデザインというよりはコンテンツ(掲載内容)の補足的な要素が強いですが、アイキャッチ画像とよばれる掲載内容の印象をよりよくするための要素もあります。さわやか印象と与えたいときに高原の風景や木漏れ日などの写真入れたり、社員や顧客をイラスト化して入れたりすることで全体の印象を和らげるのもデザインの1つです。
ただし、注意してほしいのレスポンス(ページの応答時間)があまり長くならないようにしましょう。イラストや写真が多くなると見た目は華やかになりますが、ページ表示までに時間がかかります。画像表示を後にすることで文章だけを先に見せるような手法もありますが、ある程度絞り込んだほうがすっきりします。
スマホは通信量に制限や金額がかかることを考えるとできれば、縮小版や軽量の代替画像を検討することも望ましいです。このあたりは仕組みを制作会社に準備してもらえれば、更新作業で負担感を減らすことも可能なので、方針だけを決めておきましょう。