公式サイト構築(再構築)(その8)

前回に引き続き、自社の公式サイト構築に関するお話をします。今回は自社の公式サイトを構築するための3つ目の準備としてネットでの基本方針・戦略策定についてお話しします。

3.ネット基本方針・戦略・戦術を策定する

構築もしくは再構築を行う前にまずは自社の公式サイトをどのような位置づけで利用するのかをきちんと決めておく必要があります。

これを決めずに始めると構築、再構築そのものができたとしても本来の目的を見失って作ることがゴールとなるからです。ITシステムも同様ですが、構築はスタートであり、ゴールではありません。そのためにちょっと大変かなと思っても敬遠せずにネットに対する基本方針と戦略・戦術を策定しましょう。

(1) 基本方針

方針というよりもどちらかというと構築の目的、背景といった感じです。既存顧客への情報提供なのか、新規顧客獲得なのか、単なる認知度向上なのかで掲載する内容や更新頻度が変わってきます。当然、構築費用にも影響してきます。構築内容が詳細になるにつれて、本来の目的を忘れてしまいがちです。文章化して振返れるようにしましょう。また、目的は複数あってもダメではないですが、掲載内容がぶれてしまい、顧客のニーズを満たしにくくなることもあります。ネットの場合は、複数サイトを構築したほうが良い場合も少なくないので、目的を絞るのか、目的ごとにサイトを構築するのかは最初に決めておくことをお勧めします。

(2) 基本戦略

商品・サービスを直接もしくは間接的に販売することが目的な場合、ネットでの販売戦略を考えことになります。一般的には4Pと呼ばれる4つの戦略(商品・サービス、価格、流通、販促)をまとめていきます。もしくはリーンキャンパスのようなWebサービスを立ち上げる際に利用するビジネスモデル設計手法を利用します。

詳しい話は今回は割愛しますが、両方ともA4で1枚か2枚で構成するような簡易なものです。とはいえ、構築するうえで必要な情報はまとめることができるので、ぜひ実践してみてください。

(3) 更新業務

構築がゴールにならないようにするために、戦術として考えておいた方がいいのがこの更新業務です。自社で行うのか業者で行うのか、頻度は毎週、毎月、四半期といったある程度イメージを書き出してみましょう。

更新は自社で行わない場合、制作会社と事前に詰めておかないと思ったような更新ができないことが少なくありません。構築時に更新業務も踏まえた上での話ができることが費用面でも有利です。

更新を自社で行う場合は、誰がどのような手順でどのような準備をするのかを書き出しておきましょう。詳細は構築内容を決めた後に修正することになりますが、最初に考えておいた方が構築内容を決めるときにも楽になります。

なお、構築の際にどのようなWeb技術をつかうのかというのも決めておきたいところですが、知識が不足している場合は、制作会社に業務の中身を見てもらい提案してもらう形で後付でもいいと思います。

(4) 販促業務

これはネットに限らず、リアルも含めて、構築したサイトをどのように外部の人に認知してもらうかという戦術の1つです。販促戦略である程度イメージできていれば不要ですが、ネット上での広告やSNSを使った認知度向上施策、雑誌や業界新聞、チラシ、テレビ、ラジオといった既存メディアでの販促もどこまでやるのかはある程度考えておいた方が望ましいです。

構築した後でも考えることはできますが、SNSなどはパーツを構築サイトに埋め込んだり、更新内容を連動させたりすることができるため、できれば構築前にSNSを利用するのかどうかぐらいは決めておきましょう。

ネットでの広告も費用がかかります。運用コストとして考慮するためにもどのようなものがあって、どれぐらいかけるのかは検討しておきましょう。こちらも更新業務同様、制作会社に支援を仰ぐのであれば、その際に具体的にすればOKです。

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