ビジネスメール(その6)

 前回はメール本文のお話をしました。今回は少し技術的なお話をいくつかします。

■機種依存文字

 まずは、機種依存文字です。お互いがWindows同士であれば、ほぼ問題ありませんが、Macと呼ばれるアップル社のパソコンやLinuxでは文字コードと呼ばれる文字を表記するための番号管理がWindowsと異なります。そのため、送信した文字と違うものが表示されることがあります。代表的なものとしては○数字やローマ数字や半角カタカナです。これらを機種依存文字といいます。最近は文字コードがほぼ統一されてきているために以前ほど機種依存文字を気にする必要がなくなってきましたが、できれば使わないほうが望ましいです。

 もちろん、携帯の絵文字もパソコンではきちんと表示できません。ビジネスメールで絵文字を使うことはほとんどないと思いますが、使わないでください。

■HTMLメール

 メールはテキスト形式とリッチテキスト(HTML)形式で作成することができます。実はメールソフトの初期設定はHTML形式で作成できるようになっています。

 HTML形式はその名の通り、Webページを作る記述と同じ方法で作成することができます。実際にはメールソフト側に文字サイズを変更する、色を付ける、背景色を変えるなどのボタンがついており、HTML自体を知ることなく、見た目をあでやかに変えることができます。そのため、強調したい部分の色を変えたり、文字の大きさを変えることなどわかりやすいメールを作るという点ではとても魅力的です。

 しかし、ビジネスメールではテキスト形式で作成することを勧めています。最大の理由はHTML形式のメールにはウィルス感染をする可能性があるということです。実際にメールを媒介として感染はテキスト形式ではできないですが、HTML形式では可能なのです。

 また、感染率が高いためか、いくつかの迷惑メールフィルターでは正しい文書を送っていても迷惑メールに分類され、最悪の場合は削除されていることも少なくないようです。

 こちらがテキスト形式で送信することはもちろんですが、相手がリッチテキスト(HTML)形式で送ってきたとしても、テキスト形式で返信するよう心掛けてください。

 なお、メールソフトのツールのオプションの中に送信する際の形式設定がありますので、標準をテキスト形式にすることと受信したメッセージと同じ形式で返信するというチェックボックスをはずしておくことをおすすめします。

■エンコード

 メールを受信すると機種依存文字でもないのに文字が全く読めない記号のようなものになることを経験したことがあるのではないでしょうか?これを文字化けと呼びますが、理由はエンコード(符号化)の選択ミスによるものが多いです。

 そのため、表示メニューの中のエンコードから正しいエンコードを選択すれば修正できます。しかし、エンコードの種類は日本語だけでも、複数あり、どれかわからないことも少なくないので、日本語の自動選択を選んで、メールソフトに判断してもらうことをおすすめします。それでもうまくいかない場合は、ひとつずつ選びなおして確認していくしかありません。最近はUTF?8という形式も増えてきていますので、うまくいかない場合は試してみてください

■ウィルス対策

 最後にあたりまえのこととなりつつありますが、必ずメールの送受信をチェックできるウィルス対策ソフトを導入してください。

 受信の時点では被害者だったのが送信した瞬間に加害者になるのがメールでのウィルスの怖いところです。被害者にも加害者にもならないために対策ソフトの導入は必ず行いましょう。

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