現場で役立つエクセル操作(その4)

 前回、セルの入力規則についてお話しました。その入力規則とセットにして使うと便利なのが、セルの書式設定と条件付書式です。今回は、セルの書式設定について説明しますす。

 セルの書式設定は、既にご存知の方が多いと思いますが、どこまで使われているでしょうか。[書式]?[セル]を選ぶと、いろいろな書式があらかじめ用意されていますが、この中から選んで済ませる場合がほとんどでしょう。しかし、実は
最後のユーザ定義が一番のポイントなのです。

 

ここには見慣れない記号が並んでいますが、これこそが書式の本当の姿です。見ると、なんとなく予想できそうなものもあれば、「何だこれ!?」というのもあるでしょう。これらの記号を書式記号といいます。どのような書式記号があるかはヘルプで書式記号と検索すると出てきます。

 おすすめの記号としては

 aaa  曜日を省略形 (日本語) で表示します (日?土)
 aaaa 曜日を日本語で表示します (日曜日)
 [h]  23時を超えて表示が出来ます(25:10)
  [mm] 59分を超えて表示が出来ます(128:20)

 特に[h] は、角度表示をするときにも使えますし、月の総労働時間などを出すのにも活躍します。お試しください。

 さて、[フォント]タブにある上付き・下付きを使われたことはありますか。これは、セルをクリックしただけでは全体が上付きなり下付きになるので使えません。使い方のポイントは、数式バーです。数式バーは、エクセル画面の上ツールバーの下、式や数字を入力できる場所にあります。(数字や文字が入力されているセルをクリックしたときに同じ内容が表示されているところです。)この中で、上付きや下付きにしたい部分だけを範囲指定(マウスのドラッグで文字を反転させる)したのちに[書式]?[セル]を選び、[フォント]タブの文字飾りにある上付きや下付きを選びます。数式バーに変化は見られませんが、エンターキーを押すと範囲指定した部分だけが変化しているはずです。
 [フォント]タブにある機能は、このセル内の部分変更が使えます。一部分だけフォントを大きくする、フォントを変更するなども簡単に出来ます。これでかなりセル内の表現力が高まります。「エクセルは見た目が・・」とお思いの方は、お試しください。

 ところで、ひとつのセル内で改行を入れたくなることがあります。空白を何個か入れてセル幅を調整する方もいらっしゃるでしょう。セル内改行は、[ALT]キーを押しながら[ENTER]キーを押すとできます。多用すると不便なこともありますが、見栄えを整えるには必須のショートカットキーです。便利なショートカットキーについては、また機会を改めて述べたいと思います。

 [書式]?[セル]以外の設定は書いてある通りにできますが、[配置]タブでのインデント機能([文字の配置]?[左詰め(インデント)]を選んだのち、インデントにずらしたい数字を入れると余白がはいる)は意外と知られておらず、一生懸命各セルに空白を入れている方を見かけます。また、[フォント]タブの文字飾りにある打ち消し線文字をご存じなく、描画機能で線を引いてる方もいました。字の縦書きも、[配置]タブの中にある方向にある縦書きの文字列という枠をクリックすると可能になります。ある場所がわからず、苦労する方もいらっしゃるでしょう。各タブの機能を一通り試されることをお勧めします。