社内システムのモダナイゼーション

今回から社内システムのモダナイゼーションについてお話しをしていきます。

「モダナイゼーション」って言葉を聞いたことありますか?一般用語からすると少しマイナーかもしれません。具体的には官公庁のIT関連ページもしくはIT系の雑誌やニュースサイトでもシステム開発系か経営系ぐらいでしか見かけないかもしれませんが、専門用語としては割と定着している言葉です。

「モダナイゼーション」は直訳すると「近代化」とか「現代化」という意味です。システムを「モダナイズ」するという動詞で使う場合もあります。

「ITモダナイゼーション」とは古いシステム(時代遅れという意味でレガシーシステムと呼ばれる)を最新の製品・サービスや技術で新しいシステムに置き換えることを言います。

まずは最近、特にITモダナイゼーションが言われるようになった理由の中から主なものを3つお話しします。

・技術面での問題

老朽化しているシステムいわゆるレガシーシステムは新しい他のシステムとの連携やタブレット・スマホのような新しいデバイス(機器)に対応するのが困難なことが多いです。平たく言うと手間がかかるということです。時代が大きくデジタル化に動いている中でこれは非常に問題になっています。

また、このレガシーシステムの中にはCOBOLというプログラム言語で作られているものもあるのですが、この言語を習得している技術者が高齢化しており、若い人があまり習得しておらず、技術者の維持管理にも問題が起きています。何かトラブルがあっても修理ができない状態になっているということです。

ちなみに2019年秋の基本情報技術者試験(国家資格)の言語からCOBOLがなくなり、新たにPythonが加わるのもこの事実の裏付けとなります。COBOLという言語自体は少しずつ改訂され機能も進化しているのですが、いかんせん人気がないのは何ともしがたいですね。

・中身のブラックボックス化

今回対象となる老朽化している社内システムは20年近く使われているものが多いです。その時その時の業務に対応すべくつぎはぎの機能追加を行っています。仕様書や設計書といったドキュメントを整備していれば問題ないのですが、その場しのぎのやっつけ改修が多く、仕様も口頭伝聞が多いため、記録が残っていません。小さな改良でも困難な状態になっています。いわゆる中身が見えないというブラックボックス化です。

さらに古い設計思想では機能間も密結合と呼ばれる状態のため、少しの修正でも全体的な影響確認を行う必要があります。結果として改修費用が高くなり、手を出しにくい状態になっています。このような変更できないシステムを塩漬けシステムと呼んでいます。

・メーカーの保守サポート切れ

上記は社内的な問題ですが、こちらは社外からの問題でメーカーのサポート切れにより、修正どころかシステムのソフトやハードの維持管理も難しい状態になっていることが増えてきています。

クライアントOSであるWindows7とサーバーOSであるWindows Server2008は、2020年1月で延長サポートが終了します。また、オフコンと呼ばれるサーバー機器本体も一部のメーカーのサポート終了が2020年3月に控えており、そもそも機器自体も購入できない状態になっています。

全体的なシステムだけでなく、一部の領域だけでもレガシーシステムが残っているという企業は約8割もあるとの調査結果もあり、日本企業の大きな課題となっています。

使い勝手も悪いまま、今の業務にも対応できず、外部システムとの連携もできない。スマホやタブレットといった新しい情報機器にも対応できないようなシステムをよみがえらせることがこのモダナイゼーションということです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする