現場で役立つエクセル操作【応用編】

 以前、現場で役立つエクセル操作として、以下のような内容を紹介しました。

 ・[並び替え][集計][グループ化]
 ・ピボットテーブル
 ・入力規則
 ・セルの書式設定
 ・条件付き書式
 ・相対参照、絶対参照と演算子
 ・ショートカットキー

 これによって、集計関連とセル書式、入力はかなり楽になります。しかし、エクセルの能力は、これだけではありません。今回から【応用編】として(使用頻度は少ないかもしれませんが)、知っておくと非常に便利な機能を紹介していきます。

 

   まずは、簡易マクロです。「えっ?!マクロってあのよくわからない英語がいっぱい並んでいるやつだよね。」

 そのとおりです。でも、そんなに難しい英語ではありませんし、頻繁に使うものはかなり限られています。とはいえ、さわるのは嫌ですよね。今回は、簡易とう名の通り、極力その英語をさわらずに済むというお話です。

 まず、マクロで何ができるか。エクセルのマクロには、コマンドマクロ関数マクロの2種類があります。コマンドマクロとは、エクセルで行える操作を連続して自動実行するものです。それに対して、関数マクロは、既存関数の組合せや既存の関数にないものを作り出せるマクロです。出来上がった関数を、ユーザ関数といいます。つまりマクロとは、複数の操作や関数をひとまとめにして実行できるものなのです。

 一般的なのはコマンドマクロですが、少し慣れてくると関数マクロも非常に便利なものです。セルの中に、いくつものIF関数や文字列関数を組み合わせて入れることで、よりスマートにわかりやすい関数名で利用できるようになります。とはいえ関数マクロは、マクロ言語を一通り勉強する必要があるため敷居が高く、すぐにできるとは到底いえません。よって、今回の紹介ではパスし、コマンドマクロに限定します。その中でも一番簡単に出来る方法をご紹介します。

 では、コマンドマクロで何をすればいいのか。繰り返し行う複数の作業のマクロ化をお勧めします。例えば、3行ごとに1行ずつ行を挿入して、合計という文字と合計関数(SUM)を入れるという作業を300行に渡って行ったり、2列ごとに色をつける等です。人間が繰り返し行ってもいいのですが、ミス無くやるのはなかなか難しいもの。まして、繰り返し回数が300、2000等では、何回も見直す必要がありそうです。こんなときにマクロをつかうとミス無く素早くできるのです。

 「でも、あの英語を書くなんて大変そうだ」という方に・・できるだけ何も書かずにすむ方法をお話します。それが[マクロの記録]で、ある手順を踏むことで操作した手順が全て記録されるという便利機能です。これを上手に使いこなせば、メンドクサイ記述をすることなく、マクロを実現することが可能です。

 マクロの記録手順はまず、[ツール]メニューから[マクロ]-[新しいマクロの記録]を選びます。すると、[マクロの記録]というダイアログボックスがでますので、わかりやすいマクロ名を記入した後にOKをクリックします。すると、[記録終了]と[相対参照]/[絶対参照]の2つのボタンがついたツールバーが出ます。あとは、行いたい操作を実施して、最後に[記録終了]ボタンを押すと完了です。実行する際は、[ツール]-[マクロ]-[マクロ]を選び、出てきたダイアログボックスから自分の作ったマクロ名を選んで[実行]ボタンを押しましょう。

 ただし、注意していただきたいのは、間違った作業も記録されるということです。もちろん、あとで編集できますが、それをするためには、マクロ言語と向き合う必要がありますから、初心者にはお勧めできません。間違ったら潔くその記録を削除して、もう一度記録しなおすほうが楽です。削除は、[ツール]-[マクロ]-[マクロ]を選び、出てきたダイアログボックスから削除したいマクロ名を選んで[削除]ボタンを押しましょう。これでマクロへの抵抗感はずっと減ったのではないでしょうか。

 実は、上記の操作手順は2003以前のものです。次回は2007での記録方法と相対参照/絶対参照の使い方についてお話します。

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