現場で役立つエクセル操作【図形編】(その6)

前回に引き続き、エクセルで知っておくとちょっと便利な図形操作についてお話します。今回は文字入力編です。

エクセルで図形描画をする際に矢印図形ではない限り、図形だけで利用することは少ないと思います。多くの場合は図形内に文字を入れて使いますが、その表示がうまくいかなくて困っている相談を受けます。今回はお困りごとが多いケースを中心に図形内の文字入力、編集についてお話しします。

まず、文字入力ですが、図形を左クリックで選択したのち、図形のうえで右クリックし、ポップアップメニューからテキストの編集を選ぶと入力できます。セル内と違い、改行するとそのまま次の行に移動できますので複数行の入力も簡単にできます。

次に編集です。多くの方が悩むのに文字量にぴったり合わせたサイズにしたいというのがあります。これを実現するには図形を選択したのち、右クリックし、図形の書式設定を選びます。右に出てくるメニューの中から文字のオプションをクリック、さらに右端にあるテキストボックスのアイコンをクリックします。ここで文字配置の設定ができます。

ここで[テキストに合わせて図形のサイズを調整する]にチェックを入れてください。幅はそのままですが、高さを表示できるサイズにまで調整してくれます。この際に[図形内でテキストを折り返す]のチェックを外すと1行に収まるように幅も調整してくれます。

逆にテキストがはみ出してもいいから図形のサイズを変えたくない場合は[テキストに合わせて図形のサイズを調整する]のチェックを外してから、[テキストを図形からはみ出して表示する]のチェックを入れてください。これで図形のサイズは変わらずに文字ははみ出して表示されます。両方にチェックが入っている場合は調整してしまうので必ず[・・・調整する]のチェックは外すことを忘れないでください。

なお、せっかく調整しても、図形サイズをハンドルをドラッグする等して変えてしまうと設定が解除されることもあります。文字調整は同じことを繰り返す場合は最初にそうでない場合は後でまとめて行うことをお勧めします。shiftキーを押しながら図形をクリックして複数選択をすれば、まとめて設定できます。

次によくある悩みで小さい図形に文字を入れるときに余白がじゃまになるという話です。初期設定では左右が0.25cm、上下が0.13cmとそんなに大きな余白ではないのですが、フローチャートなので分岐条件等をひし形に書こうとしたりすると余白がかなり影響を及ぼします。このときは、先ほどとおなじ作業で図形の書式設定のテキストボックスの設定画面を表示させると余白が設定できます。

ひし形のような場合、文字が真ん中に長方形にしか入力できないので余白をゼロにしても見た目はそう悪くなりません。逆に長方形だとかなりぴっちりした感じになるので図形の形状によって使い分けることをお勧めします。なお、ひし形の形に沿った文字入力をしたい場合は[テキストを図形からはみ出して表示する]の設定にしてから改行で調整すればそれっぽく表示されます。

文字の配置は先ほどのテキストボックスのところでも設定できますが普通のホームタブにある文字配置でも設定できます。こちらのほうがアイコンをクリックするだけで設定できますので文字配置はこちらのメニューでやることをお勧めしています。文字色や背景色の塗りつぶしも同様にフォントのところでできます。

また、部分的に文字色や文字サイズはドラッグで範囲指定をしてからフォントのリボンメニューの選ぶと変更できます。意外とこれを知らずに苦労してテキストボックスをかぶせたりしている人がいるのでぜひ覚えてください。

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