電子契約サービス(その2)

今回も電子契約サービスについてご紹介します。

2012年の電子調達でもお話ししましたが、電子契約にはメリットとデメリットがあります。

まずは、メリットです。一番大きいのは印紙税・郵送費などの書面にかかわる直接的な費用でしょう。建設業で請負契約をすると契約金額が500万円より1000万円以下だと1万円の印紙を貼る必要があります。年間にそれが30件もあればそれだけで30万円かかるのです。また、契約書類は紙で作成した場合保管場所もそれなりにとられます。印字・捺印・封入・投函も必要であり、契約書類の枚数が多いとその作業量もそれなりになります。これらが電子契約になると不要になります。もちろん、電子的な処理ならではのいつでもどこでも作業ができます。作業の場所を選ばないのもメリットかもしれませんね。

デメリットは導入に対する手間と運用としての社員教育の手間が一番です。以前と違い、クラウドが発達し、様々なサービスが提供されており、簡単で使いやすいサービスを選ぶことで導入・教育へのデメリットは少なくなったと思います。とはいえ、エクセルやワードも苦手な人にはハードルは低くはないでしょう。また、契約数が少ない人にはサービスの利用料金もデメリットになるかもしれません。

また、セキュリティ面やサービスの継続といった電子媒体ならではの不安もデメリットかもしれません。とはいえ、電子入札、電子納品が進んでいく建設業界ではこの動きが止まることはないと思います。

◆CONTRACTHUB@absonne
https://www.itis.nssol.nssmc.com/contracthub/

新日鐵住金のシステム子会社である新日鐵住金ソリューションズが提供する電子契約サービスです。absonneは新日鐵住金ソリューションズが提供するクラウドサービスで、他にも契約書作成管理や文書原本保管などのサービスも提供しています。

◆SEIKO かんたん電子契約
https://www.seiko-cybertime.jp/product/easy_contract/

腕時計で有名なSEIKOのシステム子会社であるセイコーソリューションズが提供する電子契約サービスです。時計から電子時刻に発展しそれがタイムスタンプとなって、電子契約の条件の一つであるデータの時刻認証につながっています。

◆SignUpOne(サインナップワン)
http://www.purchaseone.info/signup-one/index.html

ソフトバンクグループが提供する電子契約サービスです。電子契約に関する説明と関連法案のリンクが掲載されているので勉強するためにのぞいてみてもいいと思います。

◆e-Pru(イプル)
http://www.e-pru.com/

電子文書サービスとうたっていますが、契約書類の電子化も電子文書なので契約もできます。建設・建築業向けサービスのページは実際にどれぐらいコスト削減できるかのシミュレーションができます。お試しください。

◆セコムあんしんエコ文書サービス
https://www.secomtrust.net/service/eco/

警備会社のセコムが提供する電子文書サービスです。上記同様、電子契約も対応できます。セコムは警備にも積極的にITを取り入れており、その発展といった感じだと思います。

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