今回もWindows10でよく相談を受ける話や特徴を紹介します。
今回はデスクトップや表示関連を中心にお話しします。
(18) 仮想デスクトップ
仮想デスクトップとは、1つの物理的なディスプレイに対して、独立した複数の仮想的なディスプレイを提供できる仕組みです。
Unix系ではかなり昔からついていた機能で、Mac OS Xでも2007年のv10.5から機能として提供されていました。実はWindows XP時代の追加機能集「Power Toys」で「Virtual Desktop Manager」として、Windowsでもオプション的な存在はあったのですが、Windows10でやっと標準機能として提供されるようになりました。
物理的に2台、3台とディスプレイをつないで表示するマルチディスプレイは使った方は特にわかると思いますがとても便利です。ネットを調べながら、ワードで文書作成したり、エクセルで計算結果を確認しながら、CADで図面を書いたりと小さなウィンドウでは作業がしづらいソフトでの効率は確実にあがります。
しかし、タブレットを含め、ノートパソコンが主流の現在では、マルチディスプレイ環境は機動性を失わせるものです。また、スマートフォンのアプリ画面でスライドさせることで次の一覧が見れるような環境に一般の人が慣れてきた背景から標準機能になったのだと思います。
操作は、タスクバーの中にあるタスクボタンをクリックして、新しいデスクトップというボタンをクリックすると増やせます。100個以上作れるようですが、現実的には4ぐらいまでがいいと思います。
切替もタスクボタンをクリックして、表示したい画面をクリックするか、[Win] +[Ctrl] + [←]または[→]のいずれかで前後の仮想ウィンドウに切り替えることができます。慣れればショートカットキーのほうがお勧めです。起動しているソフトが別々ならば、従来のソフト切替ショートカットキーである[Alt]+[Tab]でも切り替えることができます。
ノートパソコンでこれが使えると狭いウィンドウでの作業よりずっと楽に作業ができるので、マルチディスプレイなみとはいきませんが効率は上がると思います。
(19) スナップ機能
Windows7で登場した機能で、ソフトのウィンドウを画面端に移動させると左右であれば半分にリサイズしてくれる機能で、2つのソフトで作業したい場合に並べやすくて便利な機能です。高解像度で大きなディスプレイだとこれだけでも作業はしやすいです。これがWindows10では4つまで分割できるようになりました。
たぶん、4Kディスプレイのような高解像大型ディスプレイでの作業をイメージしているのだと思います。先ほどの仮想ディスプレイがノートパソコン向けだとするとこちらがデスクトップパソコン向けといった感じでしょうか。
意外と知らない方が多くて、2つのソフトのウィンドウを枠を触りながら調整したり、知らずに画面端に移動してしまったために急に半分のサイズになって驚いたりという話をよく聞きます。エクセルとワード、エクセルとCADなんかの組合せでは大活躍しますのでぜひ覚えてください。
(20) Aero Glass
これは、キャプションやタスク バーを曇りガラスのように透過させる機能です。Windows Vistaから始まり、Windows8でいったん廃止された機能が復活したものです。
見た目なので、作業とかには影響しませんが、やはり印象的に透明感のあるのはユーザーからしてもよかったのだと思います。復活は歓迎です。