Windows10(その10)

今回もWindows10でよく相談を受ける話や特徴を紹介します。

今回は開発関連を中心にお話しします。まだ、開発中のものをあり、あまり一般ユーザーには関係のないお話しですが、大事な特徴なのでご理解ご了承ください。

21.Windows Bridge

Windows10では、他の環境で動いているアプリをできるだけ簡単に移行するための仕組みを準備しています。それがWindows Bridgeです。iOS用や従来のWindows用、Webアプリ用とそれぞれのツールキットを用意することで開発コードをほとんど触ることなく、Windows10で動くようにするものです。

残念ながら、Android用は2016/ 2/25に開発中止が発表されたため、Android専用のアプリは移行するのが大変になりますが、多くの人気アプリはiOS用とAndroid用の両方をリリースしていることからWindows10への移行で困ることは少ないと判断したのだと思います。

iOS用はまだ開発中であり、既存アプリ用もリリースが延期されているため、ユーザーが恩恵を受けるのはまだまだ先になりそうですが、実現すればアプリのために特定OSを使わなくてはいけないという苦労は減りそうです。

22.DirectX12

パソコンゲームをやっている方ならご存知だと思いますが、ゲームやマルチメディア関連のAPI(プログラム部品の集まり)の最新バージョンです。

DirectX12はWindows10専用であり、根本から見直しをかけたとのことで、性能向上も含めいろいろな利点があるようです。

ビデオ描画の性能をあげるために複数のビデオカードを利用することがありますが、従来は同じメーカーの同じ機種を利用する必要がありました。DirectX12では、機種が異なっても、メーカーが異なっても利用できる仕組みを提供しています。ユーザー的にはとても魅力的な機能だと思います。

もちろん、DirectX12に対応したビデオカードであることが前提ですし、対応ソフトでないとメリットを享受できないと思いますが今後に期待したいです。

23.Windows Subsystem for Linux

これは2016年4月6日に開発者向けに公開されたばかりの新機能ですが、2016年夏のメジャーアップデートに組み込まれるようです。

内容は、Windows上でLinuxがサブシステムとして動くというもので、資料によるとBashが動き、コマンドベースでの操作が可能になっているようです。

ただし、Windows側との橋渡しは限定的なものなようなので、両方のいいとこどりをするような使い方は難しいようです。また、日本語も表示はされるものの完全ではなく、入力もできないようなので今後の開発が待たれます。

どこまで機能が強化されるかわかりませんが、GUIが標準となった時代にテキストベースの機能が強化されるのは開発者側としてはうれしい誤算といった感じです。

実はWindws10ではコマンドプロンプトから作業する環境も行選択やCtrlキーを使ったコピーペースト、画面バッファサイズの拡大などWindows2000以来の大きな進化を見せています。開発者だけでなくネットワーク管理者などにも恩恵があるこの機能は、管理者にもフレンドリーなWindowsを目指しているひとつの答えなのかもしれません。使う人みんなにやさしいWindowsを目指してほしいですね。

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