インターネットの導入

 さて、今回はインターネット導入のお話です。「インターネットがつながってなきゃ、ここも見られないだろ」というツッコミはしないでいただくとして。
 

 現場では、まだまだインターネット環境が整備されているとはいいがたいようです。今後、CALS/ECが進むにつれ、現場でのインターネット環境が必須となってくるでしょう。今回は、現場へのインターネット導入に的を絞り、どのような導入方法があるかをお話します。

 ご存知のように、通常、みなさんがインターネットに接続するために必要な環境は、

1.電話回線
2.ISP(略語参照)
3.ブラウザ(閲覧ソフト)またはメールソフトの入ったIT機器

以上の3点セットになります。

 では、現場の規模・立地条件などから、いくつかの方法を見ていくことにしましょう。

(1)大きな現場では、まず仮設事務所を建て、NTTから電話回線を引きます。そして、OCNや@NiftyのようなISPと契約すれば、パソコンでインターネットができる環境を構築できます。
 通信速度も、ADSLなら10MBps( 10000Kbps)でる場合もあり、大きなファイルのやり取りも簡単にできます。まさに理想系の環境です。まとめると、次のようになります。

 1.NTT 2.@nifty等 3.パソコン

(2)仮説ハウスに電話も引いていないような小さな現場でも、手段はいくつかあります。

・携帯電話を用いる・・・携帯電話用モデムという機械を使うと、通常のISP+パソコンを使ったインターネット環境を導入することができます。しかし、これは通常9.6kbpsのスピードしか出ないので、あまりお勧めできません。まとめると、次のようになります。

 1.携帯電話 2.@nifty等 3.パソコン+携帯電話用モデム

・PHSを用いる・・・現場が都市部であれば、次の方法がよいでしょう。

 1.PHS 2.@nifty等 3.パソコン+データ通信用カード(3のデータ通信用カードでPHS内蔵のものがある)

これならば、最大128kbpsの速度も確保でき、定額制の利用で、料金を気にせず通信できます。大きなファイルは無理ですが、ちょっとした書類レベルのファイルならば充分にやりとりできます。

・公衆無線LANを用いる・・・これは、地域が限定されてしまう上にまだまだ発展途上のため、セキュリティも含め問題はいろいろあるのですが、スピードはADSLと同等、また無線LAN内蔵型のパソコンを用意すれば、パソコン以外のものが不要で取り扱いが簡単です。まとめると、次のようになります。

 1.公衆無線LAN 2.@nifty等 3.パソコン+無線LANカード

(3)ハウスも置けない現場では、どうしたらよいのでしょうか。

 携帯だけでインターネットを行う方法があります。
 iモード、ボーダフォンライブ、EZウェブというのは、すべてインターネット環境そのものです。もちろん、送れるファイルは限られますし、閲覧できるページも少なく、表示も小さいですが、インターネット上に専用ソフトを用意すれば、スケジュール管理から進捗報告、写真による現況報告までかなりのことができます。
 またauのように定額制を利用できるところもあるので、そう大きくコストがかかるわけでもありません。しかも、最大2.4Mbps(2400Kbps)のスピードでやりとりができます。
 残念ながら、まだまだ利用可能範囲が狭いので、高速通信は都市部に限られますが、とても魅力的です。今後は、添付ファイルの可能サイズが大きくなったり通信速度が速くなったりすれば、充分に利用価値が出てくると思います。

 さて、みなさんはどの環境でインターネットを導入されますか?