現場で役立つエクセル操作【番外編】(その3)

前回に引き続き、知っておくとちょっと便利なエクセル操作に関するお話しをします。

今回は、クイックアクセスツールバーです。Excel2003までを使っていた方ならツールバーといったピンとくると思いますが、それ以降から使い始めた方だとリボンメニューしかご存知ないかもしれませんね。

クイックアクセスツールバーとは、画面の左上にあるアイコンが並んだ場所のことです。特定の機能をワンクリックで利用できることができる便利なボタンですがここをアレンジしている人は意外と少ないようです。初期設定では上書き保存と元に戻す、やり直しの3つのボタンがならんでいます。初心者だとそれだけの機能だと思われているかもしれませんが、実はここには多くの機能を追加することができます。

クイックアクセスツールバーの右端にある下矢印のボタンをクリックすると、よく使われそうな機能が並んでいます。並んでいる中でお勧めなのは「開く」ボタンと「印刷プレビューと印刷」ボタンです。この2つの機能はファイルタブから選べることができるのですが、ファイルタブだけリボンではないので、上書き保存同様よく使うファイル関連はこのツールバーに入れておくと便利だと思います。

さらに多くのボタンが実は準備されています。先ほどの下矢印のボタンをクリックし、出てきたメニューの中から[その他のコマンド]を選んでください。様々なコマンド(機能)がボタンとしてクイックアクセスツールバーに追加できることがわかります。

追加したい場合は左側のコマンドの中から追加したいコマンドを選んだあと、真ん中にある追加ボタンをクリックすればOKです。逆に今あるボタンを削除したい場合は、右側のコマンドの中から削除したいボタンを選んで、真ん中の削除ボタンをクリックすると削除されます。コマンドボタンの順番は右端にある矢印ボタンで並べ替えることができます。

右上のすべてのドキュメントに適用(既定)の場合は、今後新規のファイル作成や既存ファイルを開いたときにいつでも同じようにツールバーのボタンが表示されます。また、特定のブック(ファイル)だけのクイックアクセスツールバーを作りたいときは右上の下矢印をクリックしてファイル名を選んでから好きなボタンを追加してOKを押していただければ、特定のファイルだけのアクセスツールバーを作ることもできます。

さらにこのコマンドの中には標準のリボンにはないコマンドもたくさんあります。左上の基本的なコマンドの横の下矢印をクリックし、リボンにないコマンドを選ぶとそれらが表示されます。その多さにびっくりするかもしれませんね。この中でお勧めなのが「カメラ」と「フォーム」です。

「カメラ」は写真をとるものではなく、範囲指定したセルを画像のように取り込んで、他の場所に貼り付ける機能です。ホームタブにある貼り付けボタンの中にあるその他の貼り付けのリンクされた図とほぼ同じ機能です。(挙動が若干異なります。)この機能を使えば、セル幅や高さの異なる表を同じシート内で用意することができます。また、リンクをしているので、元データを変更すれば、図として貼り付けたその表の中も連動して変更します。ちょっと凝った表を作る時に活躍します。管理表の備考欄に小さな表を追加したいときなどに助かります。

「フォーム」はその名の通り、入力フォームを表示してくれます。入力して表のどこでもいいのでセルを選択してから、「フォーム」ボタンをクリックするとフォームが表示されます。一番上の行に項目名を入れておくとそれを表示してくれるのでわかりやすいです。

また、削除ボタンを押すと行ごと消してくれますし、新規ボタンを押してから各項目を入力してエンターキーを押すと追加も可能です。(追加行は一番下の行のつづき)ただし、途中でエンターキーを押すとそこまでで追加してしまうので、項目の移動はタブキーで行うかマウスでクリックをしてください。

住所録や顧客台帳、簡単なマスターなどを整備する際に便利です。検索条件を入力したのち、前を検索か次を検索をクリックすると条件にあったところの行に飛んでくれるので修正作業を楽にできます。

表の維持管理をしているのであれば、フォームは一見の価値ありです。

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