現場で役立つエクセル操作【番外編】(その5)

少し前の話に戻って、知っておくとちょっと便利なエクセル操作に関するお話しをします。

今回は、Power Queryです。エクセル2010と2013で利用できるアドインソフトです。できることは簡単にいうと表の加工です。データ分析をあまりしない人にはピンと来ないかもしれませんが、ピボットテーブルをある程度使っていて、元データの整形加工に苦労している方にはぜひ使ってもらいたい機能です。

なお、2010はProffesional Plusでしか利用できませんので2013用といった感じです。ちなみにエクセル2016では標準で組み込まれており、データタブの新しいクエリから起動することができます。それぐらい有用ということですね。アドインとは以前もお話ししましたがエクセルの機能を拡張するソフトです。導入するにはインターネットからソフトをダウンロードして利用します。

エクセル2010では、郵便番号変換ウイザードがとても便利でした。これは、複数の郵便番号から住所を出したり、複数の住所から郵便番号を出したりできる機能で、住所録や顧客台帳を作っている方には重宝していたと思います。残念ながら2013は正式版が出ていないのですが、2013、2016でも使えるアドインを作っている方がいますので、ほしい方はそちらをお勧めします。(機能も上です。)

◆Addin Box
http://addinbox.sakura.ne.jp/TelPost.htm

話が少し脱線しましたが、Power Queryの導入は下記サイトからダウンロードしてください。

◆Power Query
https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=39379

32ビットと64ビットが分かれていますのでご自身の環境に合わせてダウンロードしてください。気を付けてほしいのはWindowsではなくてエクセルのビット数です。ファイルタブのアカウントをクリックしてExcelのバージョン情報を見てもらえば、右上にビット数が書かれています。32ビットの方が多いのではないでしょうか。

あとはダウンロードしたファイルをダブルクリックして指示に従って導入してもらえば完了です。導入したのちにエクセルを開くと新たにPOWER QUERYというタブが増えていることが確認できます。

使い方は外部データもしくはテーブルを指定して、取り込むところから始まります。この時にファイルの場合はフォルダから一括で複数のファイルを取り込むことができます。その際に編集ボタンをクリックして、特定のファイル名を絞り込む、事前にテーブルを作成しておくなど少し設定が必要ですが、慣れると便利です。なお、一つの表があれば、テーブルでなくてもそのまま範囲指定をすれば、テーブルとして認識してくれます。

ここからが本番です。複数列の結合や逆に1つのセルにカンマなどの区切り文字で複数の項目が入っていた時の分割がとてもスムーズにできます。また、列のピポット解除を使うと2次元表になっているデータを一次元の集計しやすい表に変更してくれます。これができることがわかったときの衝撃はなかなか強烈でした。

また、よくある大項目は1行しか項目が入っておらず、小項目に対して、空白行になっているような下記の場合でもフィルという機能を使うことで1回ですべての空欄を埋めてくれます。

大 小 ⇒ 大 小
あ 1   あ 1
2   あ 2
い 3   い 3
4   い 4

クエリのマージとして、2つのテーブルを結合したり、追加した後で重複部分を削除したりと様々な加工がすばやくできます。エクセルの表で処理するより早く処理ができるようです。

既存の表をすばやく集計できるような形にしたいときにはぜひ、Power Queryにチャレンジしてください。

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