コード作成(その6)

前回に続き、コードの作成についてお話します。

今回は前回のコード設計の続きにについてお話しします。前回は最初に有意コードにするか、無意コードにするかを検討し、桁数と桁の並びによる階層化を考えるところまでお話しました。

一応、順番は書いていますが、桁数や階層化を先に考えて、結果として有意コードと無意コードの組合せを考える場合もあります。特に前回もお話したように帳票のスペースの関係や業務担当者の可読性を考慮した結果の桁数の制限はよくあります。

最初は素案を作って、問題点を検討し、状況によっては設計内容を見直すことも必要だと思います。

4.英字・記号の利用について

有意コードの場合、対象となる情報の英語の頭文字等を利用することがよくあります。頭文字だけだと重複することも少なくないため、2文字目までとか途中の文字を利用して、重複を避ける工夫を考える場合もあります。

また、状況によっては、かっこや#といった記号がある方が可読性が上がる場合もあるかもしれません。この場合は選定するバーコードによって使える記号に制約があるのでその点を考慮してください。(コード39だと開始終了に*を使う等)

5.関連コードとの関係性確認

コード内の階層化だけでなく、他のコードとの階層関係も留意が必要です。支店名、部署名といった場合、他支店でも同じ部署名なら、同じコードで管理したい場合、支店コードと部署コードができるだけ重複しないような設計をする必要があります。

システム的には支店コードを入れる場所と部署コードを入れる場所は異なるので、同じでもあまり問題はありませんが、関係者が文字で把握しようとすると同じコードは混乱しやすくなります。頭文字や桁数等で差をつけることが望ましいです。

また、資材グループコードと資材コードのように1:n対応になる場合もあれば、現場コードと担当者コードのように転務によって多対多になる場合もあります。ある程度、関係性を推定して問題がないかを確認しましょう。

資材コードについては、自社独自コードとJANのような業界の標準コードのように同じ資材に2つのコードをつけることが可能な場合もあります。箱とバラでコードを変えたいがJANコードが一つの場合にシステムでどう管理すべきかといったことも考えておく必要があると思います。

6.チェックディジットの付加

入力ミスを早期に発見する手法として、チェックディジットがあります。よくあるのはコード末尾に1桁、数字を追加することです。チェックデジットの計算等は以前にお話したので省略するとして、システム側にチェックするための仕組みを入れておくことがポイントです。

簡単な計算式であれば、エクセルでも入力チェックはできるので桁数チェック等と合わせてできるような仕組みを用意しましょう。

7.コード表記

こちらは、4.のところでも話したように可読性をあげるために記号を使うことがあります。桁数の多いコードを桁内の役割に応じて、111-1111といった形でハイフンで区分けするという場合です。

このようなハイフンに意味を持たせない場合は、コード情報とは1111111としておき、表記だけ111-1111とすることで桁数をムダに増やさない対応もできます。バーコードも記号なしの方が対応できる種類が増えるので、表記と管理を分けて考えることも視野に入れてください。

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