コード作成(その2)

前回に続き、書類の4Sにも欠かせないコードの作成についてお話します。

今回はコードの機能と前回の少し補足についてお話します。まずはコードの機能です。前回のメリットと重なる部分もあると思いますが、コードの機能面を一般的な3つの機能と実務的な機能をあげます。

コードの三大機能

一つ目は識別機能です。当たり前のことですが、例えば同姓同名の社員や同じ企業名を識別するためには別の情報が必要になります。社員ならば生年月日、企業なら住所といった情報で2つの違いを確認します。このような手間をなくすためにコード化して、同姓同名や同じ企業名を2つのコードにすることで、管理を容易にすることができます。

二つ目は分類機能です。グループ化機能ともいいます。これは前回お話した有意コードを持った場合ですが、特定の桁数に特定の英数字を持たせることでこのコードの情報が何の情報かを確認することができます。

前回も話しましたが企業はCで始まる顧客コード、個人はPで始まる顧客コードとすることで、企業向けの対応をすべきか、個人向けの対応をすべきかをすぐに判断することができます。

リフォーム会社等で請求手続きや説明資料を分けている場合は便利です。倉庫での番地や商品分類などでもコード化をすることで探す時間を短縮することや入出庫のミスを減らすことができます。グループ単位での集計にもコードが役に立ちます。

三つめは配列機能です。一覧表で希望する並びにしたいときに日付順や五十音順などと同様にコードを使って並びを決めることができます。当然、並びを意識したコード化を行う必要がありますが、空白や前株、後株といったゆらぎも心配ないので、必ず思った通りの並びにすることができます。

また、無意コードでも登録順に番号が自動付与される場合、数字の少ない方が先に登録されていることがわかります。最初の100人とか、最新の100人といった抽出も容易です。

実務的な機能

ここまでがよく言われるコードの3大機能ですが、ほかにも実務的な機能があります。その一つがチェック機能です。これはコードの中にチェックデジットと呼ばれる数字を入れることで、その前に入れているコードが正しいかどうかをチェックすることができる機能です。詳細は別途お話しますが、入力ミスをなくすためのコードの重要な機能だと思います。

あとは、システム的な話かもしれませんが、桁数を統一することによる項目の固定長というメリットがあります。これはチェックにも関係しますが、桁数が少なかったり、多かったりするとどこかがミスしていると気づけます。また、並べた時にも見やすいので有意コードと組み合わせると探すときの負担感が減ると思います。

マスタと組み合わせることで、コードだけを入力するテーブルをつくることによるデータ容量の削減にもつながります。テーブルを分割することで管理が容易になる効果も期待できます。

コード化による機能は、コードを利用する上で重要なポイントなので、頭の隅にでも入れておくようにしてください。

インストアコード(JAN)

あと、前回の補足として、バーコードの紹介をした時にも登場したJANコードについて、お話します。

よくある相談として、JANコードは申請が必要なので、自由に使えないのではというのがあります。一般で流通するJANコードは確かに申請が必要です。具体的にはGS1事業者コードを取得するための申請を行い、JANコード用の企業コードを獲得する必要があります。

初期申請料と年間での登録管理費が必要ですが、売上に応じてかかるので、小さい企業でも比較的申請しやすいです。しかし、お試しで使うのには無理がありますよね。そこでインストアコードというモノがあります。

これは、最初の国番号にあたる2桁を20から29に設定することで企業内だけ使えるJANコードとして利用できるというモノです。残り10桁は自由に設定できるのでとても便利です。お試しで使うならJANコードのインストアコードがお勧めです。

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