前回に引き続きBIツールを紹介します。
前回少し話しましたがBIツールには、その目的に応じて、いくつかの種類があります。分類方法には大きく2つあり、ツールが動く環境と強みにしている機能に分かれます。
セルフサービス型、サーバー型、クラウドネイティブ型
1つ目のツールの動く環境は3種類あります。操作している自身だけで構築できるタイプでセルフサービス型、サーバーに入れて全社的に使うエンタープライズ型、クラウド上のデータ中心にサーバー管理不要で行うクラウドネイティブ型です。エンタープライズ型をオンプレミス型としている場合もあります。
セルフサービス型の中にもクラウド上で動くものがありますが、あくまで個人や小さなチームレベルで利用するもので、パソコンもしくは所定の場所にインストールが必要ですが、クラウドネイティブ型はクラウド上のデータのみを扱うためにハードウェアが不要なところに違いがあります。
データ抽出・加工、データ分析、表示、計画
2つ目の強みにしている機能による分類は、データの抽出・加工に強い、データ分析に強い、分析後の表示(ダッシュボード、レポート)に強いといったBIツールの流れで強化している機能に差があるパターンです。これに分析後の計画に強いといった切り口もあるようです。
データの抽出・加工はファイル系だけでなく、データベースやクラウドサービスのAPI接続で豊富な種類をサポートしているもので、著名なファイル形式やデータベース、クラウドであれば、どのサービスでも問題ないですが、少しマイナーなものによっては利用できるBIツールが変わるかもしれません。
データ分析は個々のデータ分析だけでなく、複数のソースの組合せによる分析や年次比較といった時系列操作など主に関数や言語操作により実現する機能でこの機能が豊富かどうかということです。
分析後の表示は画面表示はもちろん、印刷形式でのレポートやエクセル等へのファイル出力といったいろいろな出力形式があることやドリルダウン・ドリルアップ、フィルターといった特定の情報にフォーカスする機能が豊富かどうかです。図表で表示することが多いのでその表示形式がたくさんあるのも魅力です。
最後の計画は、過去データを利用して、未来予測をしたり、今後の傾向を見たりといった予測情報を取り扱える機能です。情報が少ない中で利用すると間違った傾向を出しそうですが、ある程度のデータがあると頼りになると思います。
◆Qlik Sense
https://www.qlik.com/ja-jp/products/qlik-sense
元はスウェーデンで現在は米国が本社のサービスです。一般的なデータ取込からリアルタイムデータ連携まで段階的な導入ができるようになっています。
◆WebFOCUS
https://www.ashisuto.co.jp/webfocus/
サーバー型のBIツールです。業務側で独自の分析ができるようなパーソナライズ機能やセルフサービスレポート等ができる機能が特徴です。
◆軽技Web
https://www.karuwaza.com/
サーバー型のBIツールです。BIツールとしての基本機能はもちろん充実してますが、Excelテンプレートによる帳票出力やメール送信等の自動化ツールもついています。
◆Dr.Sum
https://www.wingarc.com/product/dr_sum/
クラウド型、サーバー型(オンプレミス)があるBIツールです。データの高速集計が強みで、Pythonスクリプトの実行ができるのも特徴です。
◆b→dash
https://bdash-marketing.com/
BIツールというよりはMA(販促自動化)やCDP(顧客データ基盤)等の機能がついたマーケティングを軸にしたWebサービス用のデータ活用ツールです。