BIツール(その4)

前回に引き続きBIツールを紹介します。

今回も前回にデータ連携と別な機能的な話をしたいと思います。

BIツールの重要機能のひとつは、データ分析です。データ連携で様々なデータを取り込んだ後は、このデータを業務に使える情報にするために加工した複数のデータから新たなデータの集まり(一般的には表形式)を作成して、その中での特徴を見つけ出すことがデータ分析の基本となります。

データ分析は目的が最初

分析の最初は目的を決めることです。何のために分析するのかが不明瞭だと、結果を見てもピンときません。何となく、集計したり、何となく平均を出したりではそこから情報を見つけ出すことはできないと思います。

売上の傾向を見るとか、売上と経費、利益率の関係を見るとかを決めておきましょう。もちろん、売上の傾向でも月別なのか、年単位なのか、前年度同月比較といった切り口でデータの分析方法は変わります。利益率も同様に、担当者別や地域別、工事種別等のいろいろな切り口があるので、目的を明確にして、必要なデータを集めないと意味がありません。

もちろん、工事単体ではあるが、どの工事が、どの工事種別で、どの地域かは別の資料しかないといったこともあるでしょうし、売上データと経費データが別ファイルといったこともあります。

この点はデータ同士をどのように結合、連携させるかがポイントになるとともに必要に応じて、複数のデータを連携させるキー項目が必要になります。工事番号や年月日といったデータがそれにあたると思います。

仮説は大事

ここで必要なデータがある程度集まったならば、仮説を立てます。繁閑差によって、仕事の効率に差があり、それが労務費の大小に影響しているとか、自社の得意な工事種別はこれだろうといった仮説です。

これらを想定して分析を進めます。分析手法は最初に記載したように、集計や平均等が基本ですが、平均でも単純平均や移動平均、幾何平均に調和平均といろいろあります。ほかにも様々な分析方法があり、BIツールでは簡単に選べるようになっているので、勉強もかねて、いろいろ試してみてください。

◆Amazon QuickSight
https://aws.amazon.com/jp/quicksight/

Amazonの分析ツールです。AWSの中で分析環境をつくるので、AWS利用者は便利です。連携は他のサービスともできるの、問題ありません。

◆FineReport
https://www.finereport.com/jp/

統合型BIツールです。Excelライクのデザインツールでデータソースと接続し、簡単にダッシュボードの設計ができるのが魅力です。連携もいろいろなデータで可能です。

◆Pentaho
https://pentaho.com/

元はアメリカの会社ですが、現在は日立ヴァンタラの子会社になっています。こちらも統合型BIツールで、データ抽出・加工、データ分析、データ可視化ができます。

◆JMP
https://www.jmp.com/ja/home

米国のSAS社の子会社であるJMPが提供するデータ分析デービスです。用途に応じて、いくつかのサービスがあります。分析手法はとてもたくさんあります。予測モデルも豊富です。

◆Sisense
https://sisense.gaprise.jp/

米国のSisense社のサービスですが、日本の代理店のサイトを紹介しています。SQLやPythonも利用でき、複数の機械学習モデルによるAIによる分析も可能です。

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