現場で役立つエクセル操作【図形編】(その3)

前回に引き続き、エクセルで知っておくとちょっと便利な図形操作についてお話します。今回からは作業編です。

前回までで

(1) 作る場所と貼る場所を分ける
(2) 方眼紙を作る
(3) 作業中は拡大・縮小をつかいこなす
(4) グループ化を上手に使う
(5) 印刷イメージをこまめに確認

という2つの下準備と3つの基本的方針をお伝えしました。では、いよいよ図形を使って、書いていきます。

エクセルで図形で書くということは、オートシェイプと呼ばれる図形を挿入して、それを変形させることで任意の形にすることが基本となります。複雑な図形の場合は複数の図形を組み合わせることで実現します。なので、普通の絵を描くイメージとは少し違いますし、慣れれば、絵を描くのが得意でない人でも見栄えのいい表現をすることができます。

なお、フリーフォームとフリーハンドと呼ばれるオートシェイプだけは特殊で、いろいろな形に変形をすることができます。特にフリーハンドは事実上お絵かき的なことができるオートシェイプですが扱いが難しいので、初心者にはお勧めしていません。

一般的なオートシェイプは特定の形から変形することができないので、選択時にある程度描きたい図形に近い形を選ぶことを意識してください。

また、ワードでもパワーポイントでも書き方は同じです。若干動きの制約が異なることもありますが、基本は同じなのでここで覚えておくと他のオフィスソフトでも使えます。

まずはオートシェイプの挿入です。これは[挿入]タブをクリックしてから、[図形]アイコンをクリックすると多くの図形が出てきますのでその中から自分の書きたい図形を選んでください。

選んだ後、シートの書きたい場所の左上をクリックしてから、そのままドラッグで右下にマウスを動かします。そうすると書きたい図形のサイズが変わっていきます。自分の書きたい大きさになればそこでドラッグをやめると図形が完成します。

クリックの後のドラッグが苦手な人は、クリックしただけでも図形がある程度の大きさで表示されます。これをあとから変形していってもいいでしょう。

次の作業は変形です。変形は変形したいオートシェイプのどこでもいいのでクリックします。そうすると、図形の周りに小さな白い四角や黄色のひし形、丸い矢印のようなものが表示されます。これが変形するためのハンドルというものです。なお、黄色のひし形マークは矢印図形のような図形の途中で変化点がある場合にしか出てきません。四角形や丸の場合はありませんので気にしないでください。

四角形を例にハンドルの動かし方を説明します。四角形の場合は四隅と辺の真ん中に白いハンドル、それと図形の上に丸い矢印ハンドルがあります。

辺のハンドルの近くへマウスを移動すると、矢印が白い両矢印に変わります。この状態でドラッグを開始するとそのハンドルの辺が上下もしくは左右に動きます。四隅のハンドルの場合は斜めに移動するので隣接する二辺を同時に動かすことができます。大きな変形は四隅のハンドルで小さな変形は辺のハンドルで行うと便利です。

図形上の丸い矢印ハンドルは四角形の回転を行えます。マウスをハンドルに近づけると黒い丸い矢印が出てくるのでその状態でマウスをドラッグしてください。四角形の図形中心を軸に回転することがわかります。これは他のオートシェイプでも同じです。

ついでに図形の移動方法もお話ししておきます。オートシェイプをクリックしてから、ハンドル以外の部分にマウスを移動させると十字の黒矢印が出てきます。この状態でドラッグを開始すると図形が移動します。

よく変形をしたいのに図形が移動すると初心者の方から相談を受けることがあるのですが、マウスの形状を確認しないままドラッグしていることが原因です。マウスの形状を確認してから、行いたい作業をするのが図形操作の基本です。

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