前回に引き続き、業務管理アプリ・サービスについて、お話します。
全体的な管理を行うのは、社長が旗振り役となり、全社一丸として頑張る必要があると前回お話しました。特に営業・現業・内業の情報を双方向につなげることは業務効率化に大きく貢献しますが、そのハードルは意外と高いです。
ルール化(5W1H)
営業から現業、現業から内業といった基本的な流れは書類内の語句の統一や記載のルール化をきちんとすればできます。営業が契約して、現業がモノを作り、内業が必要な書類を作成する。
ルール化とはいつ、だれが、どこで、なにを、どのようにつくるかを業務基準・業務手順・業務分掌にすることです。なぜつくるかの背景も入れておくと納得感が増します。つまり、5W1Hですね。
それぞれの業務に必要な情報が入手できる仕組みをつくれば、スムーズに動きます。この必要な基本情報は業務管理システムで用意されているので、そこに合わせるのも一つの方法です。
ただし、ルールを守らない場合は意味がなくなるので、社長がルール厳守を徹底させる必要があります。情報漏れが結果的に非効率を生み出していることを社員に理解してもらう必要があります。
業務効率化(探す無駄、迷う無駄、知らない無駄をなくす)
探す無駄、迷う無駄、知らない無駄をなくすことが業務効率化の大事なキーワードです。これをなくすためには業務ルールを守ることが最善なのです。
内業から現業、現業から営業といった逆方向でも書類が完成したとか建物が竣工したといった情報はそんなに問題なく守れるのですが、役所の要望で必要な情報が増えたとか、現場で顧客から追加要望された、台風等への対策が必要になったといった一時的だったり、緊急だったりする場合に困ることがあります。
このような場合は必要な情報を入手するために判断をさせるための情報を渡す双方向の情報提供が必要になるからです。一般的なシステムでの入力画面では難しいため、ビジネスチャットのような双方向コミュニケーションツールが必要になります。
とはいえ、これらもある程度予測はつくこともあるので、パターンに応じた業務ルールをつくりましょう。具体的には現場単位でのグループを作成したり、緊急用の一斉メールが送れるような仕組みを事前に用意しておけば、トラブルはかなり軽減できます。
もちろん、初めての場合は、システムやメール等を介するのではなく、対面でかつできれば上位の責任者も交えてすり合わせをすることをお勧めします。
◆SAKSAK
https://www.saksak-web.jp/
リフォーム・建築業に特化した統合管理システムです。工事管理は実行予算・原価管理だけですが、小規模工事が中心であれば全体的な流れは把握できると思います。
◆J-Works
https://www.j-solution.jp/solution/j-works/index.html
マンション管理会社や賃貸管理会社で対応されている工事全般、 設備管理や清掃業務等を一元管理することができる総合工事管理システムです。賃貸管理など同社のシステムとの連携もできるようです。
◆凄技
https://www.digital-serve.co.jp/sugowaza/
営業から物件としての工事管理、請求・入金といった一般的な流れの管理だけでなく、物販管理や保守点検サービスの管理といった機能もあります。設備工事に向いていますね。
◆SMAC工事管理
https://e-panac.com/smac
見積・請求、実行予算、発注・支払、日報、労務・機械と比較的広い工事業で利用できるシステムです。Windowsサーバーだけでなく単体でのインストールでも動くようです。
◆施工管理+α
https://plus-alpha.com/
受発注管理、工程表・タスク管理、資料共有ができます。チャット機能が標準でついているのもいいですね。