Office2016(その5)

前回に引き続きOffice2016関連のお話しをしていきます。今回も新機能の紹介です。今回はWord2016です。


まずは、Word2016というよりOffice2016共通の新機能です。前回もお話ししたように操作アシストが追加されたこと以外はエクセル同様大きく見た目は変わりません。実はエクセルの時に説明し忘れたことですが、見た目をテーマとして切り替えることもできます。具体的には[ファイル]-[アカウント]-[Officeテーマ]でいくつか選べます。ちょっと雰囲気の違うWordもいいかもしれませんね。

Wordのグラフ機能もエクセルで追加されたものがそのまま追加されています。この辺りはまさにOffice2016全体の強化といった感じです。

では、Wordならでは新機能の1つ目は、「スマート検索」です。文章の中の文字を範囲指定して右クリックして出てくるポップアップメニューの中から「スマート検索」を選びます。

すると、右側にBingでの検索結果が表示されるようになります。検索結果をクリックするとさらにブラウザが起動して、検索対象のページが開かれます。自分で作成する文章ではなかなか使わないかもしれませんが、意味が漠然としている単語を使っているときに意味を調べたい方にはとても便利です。

理数系の方におすすめの新機能の2つ目はインク数式です。今までのWordで数式入力はできましたが、複雑な式だと記載する手間が結構ありました。

Word2016では、インク数式として、手書きで記載した数式を認識してテキストに変換してくれます。タッチパネルとタッチペンの組合せで使うと今までよりずっと早く数式が入力できるようになると思います。学会への論文や研究成果で記載する際に活躍しそうです。

新機能というより改善ですがバージョンの管理もドキュメントの管理と変わって、管理がしやすくなりました。

バージョンの管理を知らない方もいらっしゃるかもしれないので少し補足説明をするとこの機能を使うためには準備が必要です。具体的には、[ファイル]-[オプション]-[保存]で「次の間隔で自動回復用データを保存する」にチェックを入れて時間を設定しておくとその自動保存したファイルを選んで元に戻すことができるのです。

ちなみに2016からはエクセルは「ブックの管理」パワーポイントは「プレゼンテーションの管理」と名称が変わっています。

うっかりさんにお勧めなのが、先ほどの[保存]の設定の下にある「保存しないで終了する場合、最後に自動保存されたバージョンを残す」にチェックを入れておくことです。こうしておくと間違って、保存せずに終了した後や強制終了をした場合でもこの最後の自動保存が残っているので復元することが簡単にできます。

ただし、注意してほしいのは自動保存してくれるのは自動保存をすると設定した間隔の時間の間、ずっと作業をせずに放置していた場合にのみです。その時間の間に少しでも作業を続けている人は自動保存はしてくれません。がんばりすぎると機能しないのはちょっと寂しいですが、仕様なのでしょうがありません。不安な人は間隔を短め(10分から5分とか3分)にすることをお勧めします。

Word2016では、この復元の際に比較ができるようになりました。どこを変えたかがわかるのが利点です。

3つ目は共有が簡単になり、リアルタイムの共同編集ができるようになったことです。同時に編集することはなさそうな気がすると思われるかももしれませんが、会議等で打合せ内容をホワイトボードではなく、共同編集できるととても便利なのです。

今までだと一人の書記に書いてもらうか、Googleドキュメントを使ったりしていましたが、書記(若手に依頼することが多い)だとしゃべった言葉をうまく文章にできなかったり、Googleドキュメントだとアカウントを持っていない人がいて一部の人ができなかったりと今一歩なところがありました。

全員がWord2016との条件はありますが、上記よりはハードルが低そうなので期待できそうです。遠隔地の人もSkypeと組み合わせればより会議の内容を把握できるので、今まで以上に記録の漏れのない議事録作成ができるのではないでしょうか。

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