前回に引き続き、会社でのスマホの利活用についてお話します。
前回、ノーコード・ローコードツールを含むスマホアプリとの話をしました。その最後の方で、Googleフォームやスプレッドシートなどでの組合せで対応する方法も紹介しましたが、もう少し簡単に始めることができないかという相談もよく受けます。
スマホでオンラインストレージ
今回はオンラインストレージでのファイル共有を使ったスマホの利活用についてお話します。
オンラインストレージはご存知の方も多いと思いますが、簡単に説明をするとインターネット上にあるハードディスクやSSDに保存できるサービスです。
操作としては、EdgeやGoogleクローム等のブラウザでサービスサイトを見に行って、そこにファイルをアップロードしたり、ダウンロードしたりするのが基本ですが、多くのサービスが専用のソフトをパソコンやスマホにインストールすることで、自分のハードディスクの一部として利用できるようになります。
メリットとしては、バックアップも自動でとってくれるので、もしもデータがなくなった時でも復元できることやどこでもアプリやブラウザがあれば、ファイルの中身が見れることです。
また、操作も自分のハードディスクのようにファイルをコピー、移動したり、分類するためにフォルダを作ったりできます。パソコンやスマホでファイルを操作した経験があれば、操作で戸惑うことは少ないです。
情報共有に便利(特に閲覧のみ)
もう一つのメリットは複数の方と情報共有が簡単にできるということです。フォルダに共有設定を行い、閲覧可能な人のアカウント(多くはメールアドレス)を登録することで、閲覧が可能になります。設定は閲覧のみ、編集も可能といった権限も指定できるので、見てはいいけど、中身を変更してほしくないファイルでも共有は可能です。
事務所で図面や書類を作成しておき、外出先で閲覧できるようにしたり、会社の出張規定や旅費規程、申請方法といった日ごろは見ないけど、見たいときは外にいるときといった書類を見れるようにすることができます。
共有する容量が少なければ、無料でできます。ただし、Dropboxが2GB、OneDriveが5GB、BOXが10GB、Googleドライブが15GBなので、不要なファイルがあると容量不足になるので注意しましょう。容量を増やしたい場合は有料契約を検討してください。
編集もしたい場合は
もちろん、編集可能にしておけば、スマホにインストールしたアプリで編集も可能です。ただし、エクセルやワードは、365の契約が必要なので、無料というわけではありません。
編集もしたいけど、無料で試したいという方は、GoogleドライブとGoogleスプレッドシート、Googleドキュメントで作業を行えば、対応は可能です。エクセルやワードのデータも若干書式が崩れる点を容認できれば、編集も可能です。
とはいえ、いきなり報告書のようなテキストをたくさん入力するファイルを用意してもスマホだと入力がしづらいので、利用者は敬遠してしまいます。(音声入力でなんとかって感じです)
まずは、上記の例で示したように閲覧のみでも有用なファイルを情報共有して、オンラインストレージが便利な点を利用者に認識してもらってから、簡単な書類(項目が2つ、3つで済むもの)から入力作業をしてもらうようにしましょう。
なお、前回もお話したように入力のみであれば、Googleフォームのような問合せサービスを利用して、入力してもらう方が利用しやすいのでお勧めです。
当然、外部業者とも簡単に情報共有ができます。今後の予定や現場の注意事項もすぐです。ただし、共有設定を間違えるとみてほしくない情報まで共有することになります。設定をきちんと行うことはとても重要です。