会社でのスマホ利活用(その7)

前回に引き続き、会社でのスマホの利活用についてお話します。

前回、前々回でFAX、名刺という昔からの情報媒体とスマホの利活用についてお話しました。今回は新しい使い方として、ノーコード・ローコードツールを含むスマホアプリとの話をします。

スマホアプリ

今までのスマホ利活用の紹介は、通話を中心にお話をしてきましたが、スマホは今や小さいパソコンです。他の業務で使わないことはモッタイナイのはいうまでもありません。

LINE WORKSやChatwork、Slack、Microsoft Teamsといったビジネスチャットツールはおしゃべり感覚で情報交換ができるツールです。メールほど形式的にする必要がない情報交換には最適です。

また、営業管理はもとより、安全管理や品質管理、工程管理についても簡易な機能であれば、無料もしくは低価格で利用できるアプリがあります。

これらを利用することで、今まで事務所に戻らなくてはできなかった作業が現場や外出先でできるので作業効率はもちろん、急なトラブルにも対応しやすくなるので、心理的な負担感も軽減されると思います。

とはいえ、何でもかんでも入れていいということになれば、いつもスマホ画面とにらめっこというあまり、肉体的にも精神的にもよろしくない状態になるので、導入時にはしっかり計画を立て、他のアプリとの関係性も考慮したほうがいいです。

アプリの導入計画

そのためには一度、事務所に戻らず、現場や外出先で対応すると負担感が軽減される業務・作業を洗い出してから、優先順位を決めて、段階的に導入するスマホアプリの導入計画を策定することをお勧めします。

優先順位については、費用対効果はもちろんですが、負担軽減による社員の満足度向上やデータ入力による事務所での転記作業がなくなる等の二次的な効果、スマホアプリ自身の利用のしやすさ(ITリテラシーが少ない人でも使える)、対象となる社員数(多い方がよい)といった複数の項目で評価しましょう。

また、項目の中で重視したいものがあれば、そこの点数だけ重み付けする(例えば、他は5点でその項目だけ10点など2倍にする)とより求めたい優先順位になると思います。

優先順位を決めたら、必要機能の洗い出し、アプリの選定、試行運用、説明会、本格運用といった流れで導入計画を立てて導入しましょう。試行運用から本格運用も例えば施工管理アプリなら、大規模現場、中規模現場、小規模現場と段階的に導入することで運用面での課題の洗い出しや対応がしやすくなります。

費用も段階的に入れることで、分散化されるので、早めに効果を期待できますし、ある程度の規模以下だと効果が出にくい場合はそこで止めるといった方法もとれます。

ノーコード、ローコードツールやオフィスアプリの利用

また、どうしても適したアプリがない場合は、ノーコード、ローコードツールを使って自社に適したアプリを作るのも一つです。少し出来る人がいれば自社で開発もできますし、最初は外部システムベンダーに作ってもらい、後から機能追加は自社でやるという方法もとれます。

機能を絞りたい場合もノーコード、ローコードツールは最適です。一般的なアプリはどうしてもいろいろできることがありがたいので、ITリテラシーの低い方には戸惑うことが多いです。それをカバーする意味でも自社で簡単なものを作って、慣れてもらってから本格的に市販アプリを入れるといった段階を踏んでもいいと思います。

さらに、費用対効果や会社の制約上、有償導入が難しい(要は無料でやりたい)といった場合は、Googleフォームやスプレッドシートなどでの組合せで対応する方法もあります。現場から事務所への一方通行でよければ、現場はGoogleフォームで入力してもらい、事務所はスプレッドシートで確認するといった方法もとれます。

ただし、操作性や機能性はノーコード、ローコードツールや専門アプリに比べると今一歩なので、自社での初期検証などに使いながら、費用対効果を見える化して、ツールやアプリを入れることをお勧めします。

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